50カラット会議

38号 近頃キレイになった?と言わせるのが50代からのメイク術です。

2003年8月 発行所 「50カラット会議」

50カラット会議レポート 

38号

近頃キレイになった?と言わせるのが
50代からのメイク術です。

 

高校卒業間近かに、学校の教室で化粧品会社が開いたお化粧講座がお化粧初体験だった人、20代に思い切り外国製品に夢中になった人、ナチュラルライフ志向から素肌美人を目指した人と、50代の化粧体験はいろいろです。
基礎化粧品はもちろん、メイクもすっかり自分流が出来上がっていると思っていましたが、それがぜーんぜん!という人もいっぱいです。それに、20代30代に覚えたはずのメイクが、どうも合わなくなっているようなのです。
化粧品売り場での「季節の新色です」「流行のカラーですから」という声にも、それって私の肌にも?と懐疑的になっています。化粧台の引き出しには、使わない口紅もあります。 化粧ポーチには、どの色をどうしたものか迷いつつ収まっているシャドウもあります。
なんだか元気を失くしている50代の顔ですが、実はフレッシュアップのメイク術がありました。仁くすのきさんのアドバイスもお楽しみに!

蛇の道はヘビに聞くシリーズ㊳

美容指導30年余という仁くすのきさんにアドバイスをいただきながら、という50カラット会議でしたので、皆さん勇んで集合しました。化粧ポーチ片手に集まったのは、スペースアドバイザーの安達みゆきさん、編集者の若林みどりさん、フリーアナウンサー深野弘子さん、管理栄養士の森野眞由美さんです。
皆さん、人前やテレビで顔をさらすというお仕事だけに、メイクには何かコツがあるはずと試行錯誤していたそうです。「化粧しました!という顔はいやだけれど、あらっ、何だかキレイになったんじゃない?といわれるようなメイク術を手に入れたい」というのが、共通の願いでした。仁さんのメイク術に、心酔した3時間でもありました

 

目次

1.肌に自信がある人も、メイクの自信はイマイチです。
2.「体の中からキレイに」では、済まなくなりました。 上手にメイクできると、楽しいし嬉しい。
3.50代からのメイクには、何気なさがほしい。 ここを押さえればキレイが輝くというポイント、あります。
4.同輩のメイクを見て、わが身を振り返ることがある。娘のメイクからは、流行をのぞき見る。
5. ファンデーションと口紅は、定番ものがある。
メイク用品は、自信ないまま色々使ってます・・・

1.肌に自信がある人も、メイクの自信はイマイチです。

どんなメイク?

●肌のお手入れはがんばっています。
洗顔と基礎化粧品には、気持も手間もお金も惜しみません。ファンデーションは肌の毛穴をふさぐようで嫌という人は素肌に執着してメイクは、口紅どまり。

● 肌も顔も変わったのにメイクはそのまま・・・
昔は、絵を描くようにメイクを楽しんだけれど、今は自由に描くと、とんでもない仕上がりに。ヘタなお化粧は、お化粧が似合わないのかと落ち込む原因。

●メイク用品はキレイで楽しくて溜まる一方・・・
メイク術は若いときのまんまだから、すればするほど老けさせてしまうこともある。迷って使わないシャドウ類もいっぱいあります。

➡仁くすのきさんからの一言
「顔をつくりました!」というメイクより、「あら?なんだかキレイになったみたい!」と気づいてもらうメイクをしたいのが、50代です。
おとろえたところを気づかせない、気持の元気さをもっとはっきり出すメイクがポイントです。

50代の顔は、すでに1枚の絵。 その絵に輝きを加えるのが、メイクでしょうか。

毎日していることなのに、どうも自信がもてないのがメイクです。 それもそのはず。肌や顔が変わったのに、メイクの方法を習う機会がありません。
口紅の色にしても、肌の色が変わったのに、昔ながらで変化なしです。 かと思えば、鮮やか過ぎるかしらと、明度を落として、肌をくすんでみせる結果
になった人もいます。 変わったのは肌の色だけではありません。
個性豊かな生き方が、そのまま表情になって、内面の美しさがにじみ出てきたり穏やかになって、やさしい眼差しになったりして、表現豊かな顔になりました。そんな50代の顔に、メイクをするのです。一人一人の個性をそのままに、自分の顔を楽しむメイクをしなければなりません。
「ほんと、自信ないわぁ」とつぶやくのも納得します。 「でも、メイクは楽しい!」と、参加者の目は、仁さんの手元にくぎづけでした。

 メイク習慣は、昔のままです。

□ 2・30代のメイクでは、いまのキレイが表現できない?
「振り返ってみたら、30代までの頃と同じお化粧をしているのに気づきました。27年前にお仕事を一緒にした方と、ばったり再会した時に、おまえ昔はキレイだったな!少しはかまえよって言われちゃった。普通にメイクもしていたのに、ショック。肌や表情が変わったのに合せた、自分磨きにつながるメイクが必要なんですね。ご指導、よろしく!!」と挨拶されたのは、フリーアナウンサーの深野弘子さんです。
お仕事柄、メイク用品にも関心は高く、ついいろいろ買っているものの、アイラインは「その日の気分次第だし、かなりいい加減です」とのことでした。

□ 「メイクをしない方がいい顔」と思っていたけれど・・・
「昔は1本につながっているような眉だったし、白衣を着る仕事ですし、お化粧するとふだんの自分との落差の大きさがいやだったですね。でも、ここ数年は、体の中からだけでなく、外からも何かしなくちゃ間に合わない。やってます!」と笑うのは、管理栄養士の森野眞由美さんです。
「わたしの口は、閉じている時はそうでもないのだけれど、開けると大きいの。テレビで自分を見ると、ああっ!って思いますよ。ですから、口紅も淡くつけます。最近は髪も染めているし、キリリとした顔をソフトに見せたいナチュラルメイクを心がけてはいます。今日は、アドバイスをよろしく・・・」。飛行機に乗ると、機内販売でメイク用品を探すのが楽しみだとか。新製品も、いろいろお持ちでした。

□ 「マメ美人」でいたい。
雑誌編集者の若林みどりさんは、「その時々の肌質に合ったファンデーション探しをしてきました。自分に対してマメでいたい気持で、メイクもしています。特に、ある程度の年になつたら、かまわないというのは、だらしなさですよ。マメ美人っていうでしょ。最近は、口角もあいまいになってきたし、口紅も輪郭をキチンと描かなくちゃと、マメを心がけています」とおっしゃいます。
「性格はいいけど、顔がねって言われて育ったから、顔にかまうという気持になれずにきちゃった」という人も、「メイクは口紅だけなので、その分素肌づくりには気合いを入れています」。
ブティックも経営するファッションコーディネーターの佐藤恵子さんが、その人。本当にキレイ!と、その素肌に一同感嘆ですが、その肌色に合わせた紅の色は、さすがファッションセンスの人でした。 けれど、いつまでもキレイな肌でと望むなら、UVカットのファンデーションは使った方がと、仁くすのきさんからアドバイスがありました。
それに、仁さんがアイシャドウで目の周りを明るくしたところ、それだけで顔に勢いがついた感じ。「とっても、キレイ!」。佐藤さんご自身も、「あらっ?!」でした。 ファンデーションを使う習慣がないのは、スペースコーディネーターの安達みゆきさんも同じです。「けれど最近、カラーコーディネーターに診断していただいて、口紅の色を変えました。似合うのはオレンジ系と決めていたのに、ピンク系だと言われて・・・」
体が変わる50代。自分を客観的に見る機会も必要のようです。

2.「体の中からキレイに」では、済まなくなりました。 上手にメイクできると、楽しいし嬉しい。

上手にメイクしたい

●まるっきりスッピンはエチケット違反です。
ひとりの時も、あまり構わないのは気分的によくない。自分を大事にしていないようで・・・

●肌はくすむ、シミは出る。フェイスラインも気になります。
衰えを気づかせない疲れた感じを目立たせないメイクを教えてほしい。

●メイクは元気のもと。キレイにすると、気力も湧いてきます。
仕事をする気分は、お化粧がスタートライン。さぁ!と、気持が引き締ります。

●化けるメイクは、もうできない。自然に品よく仕上げたい。いかにもメイクしましたという具合は恥ずかしい。
表情をイキイキさせるヒントを学びたい。

➡ 仁くすのきさんからの一言
メイクは、必要であれば、どれだけでも華やかにできますが普段は、顔の表情を元気にすることを心がけたメイクがいいでしょう。眉を整えて、目元を明るくするだけでも、表情はイキイキします。但し、20代風のメイクは逆効果です。

 

お化粧が似合わなくなったのではありません。 メイクの仕方が、自分に合わないだけです。

いただきものの口紅、海外旅行先の免税店でパッケージにひかれて買ったシャドウ類やマスカラなど、皆さんメイク用品をたくさんお持ちです。
なのに、どれが今の自分に合うのか分らなくなったという人も多いようです。「でも、私、お化粧が似合わない。メイクを一生懸命すればするほど、自分ら しさから遠のくようで・・・」 「若いころから使っていた大好きな口紅の色が、肌色に合わなくなった気がする・・・。少し控えめにと、明度を下げたら、なんだか顔色が冴えない・・・」 かといって、ノーメイクでいるわけにもいかず、結局自己流。ま、いいか!と、とりあえずのこれまでどおりの日々を送っています。
だいたい、メイクの相談なんて、なかなか機会がありません。 化粧品売場に行けば、50代の肌、メイクの気持が分るだろうか?と疑いたくなる若い人から、「お似合いになりますよ」と新色をあてがわれて、困惑するばかりでした。まして、メイク術の相談なんて、出来ていません。仁さんにポーチの中身とメイク法をチェックしていただいた一同は、明日からのメイクに大きな自信をつけたようでした。

 メイクした方がいい理由・メイクしたい理由

□ かまってあげないとね。
「かまわないでいいという時期は過ぎましたね。かまってあげなくちゃ可愛そうという年になりました。かまわないのとナチュラルとは違いますから。内面からの輝きも大切です。けれど、外の見た目にも気をつけないと、自分が情けない気分になりそう」と、誰もが思っています。
82歳で亡くなられた森野眞由美さんのお母さまは、ちょっとそこまでのお買い物に行くときでも、ファンデーションやメイクを直されたそうです。人前に出るときの心構えというよりは、キチンと身づくろいしておく習慣がないと、できないことではないでしょうか。

□ メイクは、楽しい!
「大学時代は、試験の前というと、お化粧してましたね。楽しかったのだと思います。上手にできる自信もないのに、アイシャドウだとか、ハイライトとか、つい買いたくなるのも、楽しいから。パッケージも、その楽しさを掻き立てるように、美しかったりしますから」
とおっしゃる森野さんだけでなく、一同、メイクは楽しいと感じています。実際、仁さんがそれぞれの顔に触り始めると、みんなニコニコ。
すべるような手さばき、キレイな手の動きに、みんなうっとりしてしまいました。一生懸命に塗ろうとしていた自分の手の動きとは、なんという違いでしょうか。そして、仕上がりも同じこと。ものの数分仁さんの手にかかっただけで、私たちの顔はいつもと一味違うのです。
「ほら、こうすればいいの」という仁さんのアドバイスは、メイクへのあいまいな知識を、「それでいいのね!」という自信に変えてしまいました。

□ かくしたい!
肌はツヤがなくなるし、シミは出るし、隠したいという気持も、勿論あります。若林みどりさんは、「私は隠したいところがたくさんありますから、コンシーラーを使い、下地も使い、それはそれは気をつけています。ですから、壁塗り状態にならないように、注意します。古い家にペンキ塗った状態にならないようにね」。この頃は、ファンデーションも、パウダーよりリキッドの方が馴染むようですし、スプレー式のファンデーションも出ているので試したいと積極的です。

□ 特別な日、特別な場所のメイクがあります。
お祝いの席に出る時は、その場の雰囲気や着て行く服や着物に合わせて、華やかさを心がけます。けれど、あるものを付けていくというメイクだったと、振り返ります。メイクアップアーティストがついてくれるテレビ番組の収録とは違うので、いつものアイシャドウや頬紅やハイライトを、濃い目に塗るようにしていました。
華やかな場を重ねていらっしゃる方々ですが、メイクを楽しむ技を習う機会はなかったということのようです。
「そんな時のために、華やか用のアイシャドウや口紅を用意するといいですね。つけ方は、いつもと同じでいいけれど、口紅とアイシャドウの目立ち度合いのバランスを気をつけることが大切」と、アドバイスがありました。

3.50代からのメイクには、何気なさがほしい。ここを押さえればキレイが輝くというポイント、あります。

うまくいかないメイクどうしたら?

若い人たちの流行をそのまま取り入れたら、とんでもない結果になりました。                                       ➡黒っぽい口紅をつけると魔女風になってしまったというの分ります。グロスをつけるなら、唇の内側だけにが基本です。

薄くなった眉を整えたら、目に力が戻った感じ。アイラインは、昔のように上下入れたら、あれれ?                                        ➡アイラインは目頭までは入れないこと。描くなら、上だけで充分です。難しければ、マスカラだけでもキリリとします。

顔の上半分にポイントをと思っても、目の周りを明るくするシャドウの色選びが分りません・・・                                       ➡目の周りのシャドウは、影を作るより、明るくすることがポイント。チークのハイライトと一緒に、顔色をキレイに見せます。

【仁くすのきさんからの一言】
下がり気味の目尻、口元、あごの線を、上方修正してみせるポイントが決め手。口紅だけが目立つと、下方向を強調してしまいます。

 

眉と目まわりのメイク上手になりたい!

繰り返すようですが、メイクの極意は、塗った、描いたを感じさせないことのようです。メイクのベースになるファンデーションもそう。「シミ、しわを隠そうと、一生懸命に塗れば塗るだけ、肌としわを目立たせてしまうのです」と、仁くすのきさんはおっしゃいます。
「眉は、ペンシルで描く方が多いのですが、ブラシを使うほうが描き易いし、 仕上がりも自然ですよ」 「アイシャドウもアイラインも、目尻から中央までですよ。目頭まで塗らないのがコツです。だんだん上の瞼が下がってくるし、目尻も下がってきますから、目頭まで引くと、それを際立たせてしまうのです」とのこと。慣れない手つきでアイラインを引いていた人は、「なぁんだ。それなら出来そう」と喜びました。
「肌は、艶もなくなるし、くすみもでて、昔の肌色とは違ってきているはず。 口紅の色も、見直す時期です」とも、アドバイスがありました。
確かに、「若い頃から色黒なので、オレンジ系をずっと使ってきたのだけど最近、カラーコーディネートの専門家から、ピンク系がいいはず」と言われ
て転換したという人もいます。あなたは、いかがですか?

仁くすのきさんの50代メイクアドバイス

この1ページでお伝えするのは「ムリ」とは承知ですが、集まった方々へのアドバイスを ダイジェストすると、以下の通りです。
□ ファンデーション
ツヤと透明感をどう感じさせるかが決め手です。白っぽく粉っぽい仕上がりにならないよう、自分の肌色に近い色を選んで下さい。シミ隠しは、肌の色に合わせて選んだコンシーラーを使います。

□ 眉
眉は、年と共にだんだん薄くなってくるし、下がってきちゃいますから、キチンと整えることです。何もしない自然のままの方が若く見られるというのは間違い。自分に合った眉に修正しましょう。お奨めは眉筆。筆の幅を使えば自然な眉頭が描け、横に立てれば眉尻までの長さが描き易い形の平筆がよいでしょう。 淡い色と濃い目の色の2色セットになっているものを使って、眉頭から中央までは淡い色、眉の中央から伸ばすのは濃い色というのが基本です。
ペンシルを使うより、自然な仕上がりになりますし、失敗は少ないでしょう。

□ アイシャドウ
目の周りは、明るくしないと、ドンと老けて見えます。 目の周りさえ明るくすれば、顔は明るくなります。言い換えれば、目の周りを明るく見せる色選びが、ポイントです。アイシャドウは、少しパールが入っていたりする方が、今っぽいのですが、その加減にはご注意を。
先ず、瞼全体と目の下に、明るく見せるライトカラーをのせます。次に、目尻から中央に向けて、アクセントになる色やブラウンやグレーで引き締めます。目頭までのせない方が、目尻が上って、若く見えます。

□ アイライン、マスカラ
目の形も、年と共に垂れてきます。アイラインは、目頭の方までは入れなくていいと思ってください。目尻から中央までが原則です。
まつげと目のフレームをはっきりさせないと、顔が全部下がってみえてしまいます。アイラインが上手に引けないという方は、マスカラをどうぞ。ビューラーで目尻の方のまつげをキュッと上げて、マスカラをのせるだけで、目に力がつきます。

□ 頬紅、ハイライト
頬紅は、頬の高いところから入れます。くすんだ色は、シミのように見せてしまうので、パール光沢のある明るいものを選びます。含みのいいブラシを使うことをお奨めします。ハイライトは、逆に、目の下のシワを目立たせないノンパールのものを選びましょう。

□ 口紅
口紅は、肌の色と気分に合った定番をお持ちの人が多いのですが、流行を取り入れて、グロスをお楽しみください。但し、唇全体に塗ってはダメ。若い人たちはシワに入らなけれど、私たちは縦ジワに染み出してしまいます。内側に、ちょっと載せてあげれば充分です。

4.同輩のメイクを見て、わが身を振り返ることがある。娘のメイクからは、流行をのぞき見る

振り返って・・

●メイクの知識は、高校卒業時の化粧講座が、初めで終わり。以来、メイクは、人まねの自己流。いつまでも変わらぬつもりで、同じメイクを続けてきたが、違和感がでてきたことは確かです。

●化粧品を買いに行く度に自分イメージが固まらず、 必要な色が選べない。「流行の色」を奨める販売員の気に押されて買っては家で我に返って、違う!と 引き出しにしまいこむ。 50代のメイクアップ講座があれば覗きたい。

●まわりに「キレイ」に関心の高い人がいると、キレイになる。娘がいると流行情報や美容記事にも触れられる。関心の薄い夫や息子では役に立たないし、励みにもならない!

【仁くすのきさんからの一言】
自分を客観的に見られる人は少ないものです。長年見慣れた顔だけに、多少違和感があるメイクでも平気になってしまうのです。もっとキレイになれるのにと、ヒントをさしあげたいと思うことは多いですね。

50カラット会議発「50歳からのキレイメイク」

やっぱり、自分の顔とお化粧ポーチを携えて、専門化からアドバイスをいただく機会は必要のようです。この会議の集まった方々は、どなたも人前でお話になったり、テレビに映ったりしますから、みなさんメイクには気配りをしてきたとのことでした。ところが、仁くすのきさんに、手持ちのメイク用品やメイク方法を尋ねられると、どうも自信なげなのでした。メイク用品は、当日お持ちいただいたものの他にも、たくさんあるご様子でしたしこれまでに使ったものは、誰もが聞いたことがあるブランドもの。なのに!仁さんのアドバイスを受け、仁さんの手にかかると、一同、なぁるほど!と驚きました。
選ぶ色をちょっと変えただけ、塗る場所をちょっとずらしただけなのに、ずっとキレイで美しいおとなの顔になりました。「50歳からのキレイメイク」情報、きっとお届けしたいと思います。

 私たちのメイク情報源

□ 人の振り見て、わが顔を見直す。
電車の中で、前に座っている人を見て、「あ、この人、すごく似合っている口紅を付けている」と感心して、自分を振り返ることがあります。
反対に、年代にそぐわないファッションやお化粧をしている人に出会うと、あれはもうやっちゃダメなどと、自戒します。メイクでは、やっぱりアイシャドウのつけ方が、上手ではないみたい。瞼がたるんできていることもあって、すっときれいにのらなくて、見るからにギザギザなつき方になっている顔に出会うことがあります。口紅もそう。紅筆を使わずに、ちょちょっと直してしまうことも多いけれど、やっぱり無精はダメですね。

□ キチンと習ったのは、なんと30年以上前のこと!
18歳の春に学んだお化粧法が頼りだとは言わないけれど、キチンと習ったのは、あの高校卒業時のお化粧講座だけです。あとは、見よう見まねと経験がすべてです。同年代の女優さんの映像は、そのキレイさにいつも感動するけれど、あれは下地から仕上がりまでに、たっぷり2時間かけたお化粧のたまものなのだとか。そこまで望まないまでも、50代の顔と自分の個性を輝かせるメイクポイントを学ぶ機会はつくりたいものです。

□ デパートの化粧品売り場の椅子に腰掛ける勇気がない・・・
「最近、テレビでメイクのレッスン番組がありますね。真剣に見ています」とおっしゃるのは、安達みゆきさんです。 「なかなかチャンスがないから、一生懸命見ます。だって、デパートの椅子に座るのは勇気が要りますよ。落ち着かないですもの、どうぞって言われても、座れない・・・」のです。

□ 娘の一言
娘のお下がりで、流行を取り入れてみるということも、あるようです。 「これ、使わないから」と貰った口紅、「プレゼント」として受け取ったアイシャドウのパレット。娘たちは、母親のおしゃれに協力的です。「夫や息子はダメ。気が付かないし、気がまわらない・・・」のだと、残念そうです。

□ 50代雑誌のメイクのページには、関心があります。
仁くすのきさんが指導していらっしゃる美容のページへの反応は、思った以上の盛況だそうです。 「社会的にも行動的な50代60代が増えたこともあって、みなさん、とてもキレイになることに積極的。自分のことにかまえる時期を迎えたということでしょうか」。 同年代の仁さんからのアドバイスは、安心感もあって、明日からはそれで行く!という自信を持たせてくれるからなのだと思いました。

 

5. ファンデーションと口紅は、定番ものがある。メイク用品は、自信ないまま色々使っています・・

●口紅の色には、好みの定番がある。
若いときから、シャネルの40番一筋の人もいる。 赤系が好き、オレンジ系が似合うはずと、同系色を何本も持っている。

●アイシャドウ、マスカラは使い方あいまいのままなのに、つい買いたくなる楽しさがある。
海外旅行時に買う、プレゼントにもいただく。 メイクは楽しいという気持があるからだと思う。

●眉、アイライン、ハイライト用品は、選び方も使い方も自己流。
ブラシの使い方一つで、簡単にキレイにもなるのを知って、今日からは自信をもって楽しめる。嬉しい!

【仁くすのきさんからの一言】
ブラシを上手に使いこなすのも、メイクを楽しむポイントです。眉もペンシルよりブラシの方が、自然に仕上がりますし、シャドウやハイライトは、ブラシ次第で艶よく肌になじみます。

 

流行も取り入れたい。但し、若い人情報をそのままは失敗のもとです。

例えば、アイライン。例えば、グロス。 デパートの化粧品売り場で、顔突き出してアイラインの練習というのも気が引けて買ってはみたものの、自己流です。  「アイラインは、上下入れてはダメですよ。上だけにしましょう」と、仁さんからのアドバイスがありました。
「グロスも、唇全体に塗ってはダメ。内側にさっと入れるのが、おしゃれな50代の技ってものです」とも。 口紅の色も、流行はピンクとなると、店頭で販売員が奨めるのは「新色のピンク」ばかり。
キレイな色ですし、ついその気になって買って帰り、家の鏡の前で後悔した経験ありませんか。 老眼鏡ではありませんが、専門家の処方を持って買いに行きたいこの頃です。

 メイク用品選びは楽しい。

□ 口紅は、つい同系色になっています。
「口紅は、ずっと赤。けれど、年を追うごとに、明度彩度を抑えていこうかなという傾向になりました。でも、やっぱり赤が好き」と、赤い口紅を使い続けたい人がいます。  「肌の色に合わせて、今までずっとオレンジを使ってきました」という人、「最近は、ブラウン系、ベージュ系になりました」と、自然にみえることを求める人たちもいます。 いずれにしましても、自分色はこれと決めている人が圧倒的です。
安達みゆきさんは、最近「ピンク系に変えました」。 それも、折りしも仕事の転換期に出会ったカラーコーディネーターからのアドバイスを受け入れたからです。  「服も、これからはカジュアルで派手にするの。で、口紅も変えました」とのこと。
よほどのきっかけがないと、習慣は崩せないものですが、自分はこれと思い込んでキレイになりそこなっているかも。自分を客観的に見る機会をどうぞ。

□ 服に合わせて、口紅の色を使い分けます!
雑誌編集者の若林みどりさんは、「隠すメイク」と言いながらも、メイクを大いに楽しんでいらっしゃいます。 「口紅は、何本も持っています。色も洋服に合わせられるように、はっきりしたものから淡いものまで様々です。お土産にいただいたり、試供品をいただいたりする機会も多いので、そんな習慣ができたのかも」と、楽しげです。

□ ずっと試行錯誤。まだ探索中・・・
「ずっと自分探しして、いまだに定番ができていないんです。自分が好きな色はあるのだけれど、それが似合っているのかどうか、不確かなままなんです」と、フリーアナウンサーの深野弘子さん。 「化粧品売り場で、販売員から奨められて、すごくお似合いですよと言われて付けても、後で鏡を見て、あっ違うって、急いで拭き取ったりすることもあります」のだとか。 その深野さんのお気に入りは、茶っぽいチーク。 「実はこれ、アゴのラインに使っています。シックなお洋服の時はチークに使うけれどアゴのラインをすっきり見せるのに、効果的です」という使い方をしています。

□ 口紅は、香りと保湿性も気にします。
「シャネルの40番の口紅を使い続けています」という佐藤恵子さんですが、口紅の匂いには慣れてしまいました。日本のメイク用品は、口紅をはじめ、香料を抑えたものが圧倒的ですが、外国の口紅の中でも、「シャネル」は香料が強いので、好き嫌いがはっきり分かれています。
ナチュラル志向台頭時に、「無香料のブランドに走った」という人も多いようでした。 それに、最近は、口紅も、しっとり保湿性もあるものを選び始めています。 口元がカサカサしているのは、いかにもお手入れ抜きのようで、保湿を心がけ始めたというのです。原材料への関心も高まっているのでしょう。
そういえば、「野菜から出来ています」という口紅もあるそうです。

 

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