50カラット会議

63号 「ぼくの相棒」との今までとこれから

2007年6月 発行所 「50カラット会議」

50カラット会議レポート 

63号

「ぼくの相棒」との今までとこれから。

 

ことの発端は、よく話し、よく笑いあう老夫婦を見かけたことです。本人たちから漂う安らかさが、周りにも安心と幸せを広げていて、「仲良きことは美しきかな」という言葉を思い出しました。
今年60歳を迎えた団塊の世代は、男女平等の民主教育で育ち、結婚についても「友だち夫婦」を標榜した人たちです。
そこで、定年を控えたり、子供が自立したあと、「相捧とはこんな風に暮していきたい」というお話を、男性たちに同うことにしました。 男性たちの自負と自信にびっくりしたり、個性というより異性の差を理解する難しさに唖然としたりの3時間でした。
皆さまのご意見ご感想をお待ちします。

蛇の道はヘビに聞くシリーズ63

「子供が自立したあとの暮らし方への期待と共に、相棒である人とどんな風に理解しあっているのかもお聞かせください」とお願いし集まっていただいたのは4人の方々。中学時代の同級生と結婚暦35年の大学教授、「お金がないが愛はあると正直に言 って、30歳で結婚してもらいました」という60歳になった大学教授、「私と結婚すれば明る<笑って過ごす人生にしてあげられる」と20代前半で結婚した流通コンサルタント、「職業柄、いろいろな人をみていますから・・」と楽しい相棒生活を心がける弁護士です。
皆さん自信満々の幸せ生活ですが、幸せの裏に「賢い女性あり」とお見受けしました。

 

目次

1.「守ってあげる、味方だよ」と結婚しました。物事の基本は、男が決めていく生活をしてきました。                               2. 好きなもの、喜怒哀楽もいつも一緒だった。理解しあう仲です。自分に限って「離婚」なんてありえません。
3. 個性ではなく「異性」、女性と男性との違いは実感します。生き方云々ではなく、本性が違うんです。
4. 家族の絆を育てたのは、危機でした。危機や激動は、「試練」だったのですね。「卒婚」のあとこそ、ふたりの初心に帰ろう。お互いがいるから安心で楽しい時間を過ごしたい。

1.「守ってあげる、味方だよ」と結婚しました。物事の基本は、男が決めていく生活をしてきました。

                                                                ぼくも女房も結婚して幸せになった。それが現在も続いています

●平等意識よりリード意識で結婚しました。
路頭に迷わせることはしない決意で結婚しました。男が背負う意識で働き、物事の基本は男性が決めていく生活をしてきました。家庭のリーダーは経済力で決まります

●育った家庭からの脱出を手伝って結婚しました。                                                                    父にひたすら忍従していた母親、経済力にモノ言わせて家族に横暴だった父親のいた家庭から救い出しました。女性の幸せは男次第。幸せにしてあげたいと思いました。

● 同じものをふたりで楽しめる女性と時間を共有します。                                                       子育てを終えて選びあった相棒とは人生の楽しみを分け合いたい。男の責任8割、甘えさせてもらう気持ち2割の生活だが比率の逆転を夢見ています。

「卒婚」のとき

家庭や家族への責任意識での生活を終えて、あとは二人だけで好きなように生きていけばいい。そんな意識が芽生えたときが「卒婚」です。
結婚した時の責任感や使命感から解放されて、出会ったときの惚れ惚れした気持ちや30年余の時間を共有した二人だから通じる信頼感を味わいつつ生きるときがやってきたと、新しい関係を認識しています。
しかし、この30年余に、相棒である女性たちの生活も変化しました。
子育て期には専業主婦に徹した妻も現在はバリバリの県会議員、夫の病気に一喜一憂していた妻は回復と同時に子供相手のパート仕事に夢中です。
「妻が目立つようになると、悔しいがうれしい」「妻がいきいき自立しているのを 見るのは誇らしい」「うちの女房はスゴイ!と人に自慢することがある」などと口にする一方で、「息子が社会人になって家から離れていったら、ワイフは料理に力が入らないみたい・・」と、二人生活が計算どおりにならなかった戸惑いも隠しません。男性たちと女性たちの「卒婚」は、微妙な意識のズレを持ったままスタートです。

男性は女性の人生に責任を感じてきました

□「責任感と使命感で、人生一直線でした」
20代半ばに知り合って、この子と結婚しなきゃという責任感というか使命感で結婚しました。今の女房からは想像がつかないのですけれど、まあ根暗というか暗くて淋しそうで、笑顔の少ない人生を送っていたのですよ。家庭環境がそうだったわけなんだけれど、そういう子って、それまで会ったことなかった。どっちかっていうと、便所の100Wみたいな明るい子ばっかりとつきあっていたんです。だから、若いのにどうしてこんなに元気がないんだろうって思ったし、私と一緒になれば楽しく人生を送れるはずって思ったんです。そして、人生大変なこともいっぱいあるけれど、楽しいこともいっぱいあるんだと見せてあげようとしてきました。40年ずっとそうしてきたと思う。女房も、それに異論はないと思う。

□よく拾ってくれました。感謝しています。
ぼくは18歳で上京して、下宿していて、ずっと基本的に貧乏生活をやっていました。
30歳を過ぎた頃に、ラッキーなことに大学に職があり、結婚したいと思いました。 その頃、お金はないしという生活でしたが、「お金はないけれど愛だけはあります」と言って、結婚することになりました。
ワイフは、「本当にお金がない人はあるなんて言わないと思ったのに、ホントになかった」と未だに言います。冗談だと思ったのだそうです。正直とはいえ、びっくりしたそうです。結婚したものの、大学の給料は安くてお金がない生活でした。最近やっと暮せるようになったところです。
つまり、そんなお金もないぼくとよく結婚してくれたと感謝しています。よく拾ってくれたと感謝しています。彼女のほうから言うと、「私ってヘンな人を掴まされたってこと?」つて言うけれど、結局ぼくを選んだのは彼女だし、自己責任だって言っています。うそを言ったことはないんですから・・。お金がないと言ったのに、あるだろうと思ったのは彼女ですからね!

□10の内、8までは責任取ります。安心していいと言いたい。
わたしは妻を亡くしましたので、その当時たまたま知り合った人とその後もずっと付き合っています。
これからは、一緒に過ごしていきたいなぁと思っていす。結婚するかはともかくとして、新しい結婚の形で考えたいとは思っています。
戦後生まれは男女平等ということでしたが、わたしは違っています。男女平等という教育はされていながら、男が頑張らなくちゃという気持ちが強いんです。従って、女の人との関係では、男の方が責任が重いという認識でいます。例えば女性に対しては、10あるうちの8までは男に責任をとる、ちゃんとしているから安心していていいと言いたいです。ただこれからは、8:2を7:3、6:4にして、男としての 責任を軽くしていってもいいんじゃないかと思ってますけれどね。その割合が変わっても、決して平等ではないと思います。自分しっかりしていなくちゃという意識のほうが強いだろうと思う。それが男社会というのかも知れませんけれどね。

2.好きなもの、喜怒哀楽もいつも一緒だった。理解しあう仲です。自分に限って「離婚」なんてありえません。

妻は聞き上手です。妻が行動的になったら、夫も聞き上手にならなくちゃ!

●妻は自分と相似影です。
喜怒哀楽はいつも一緒だったと信じています。私が好きなことは好きだし、嫌いなことは嫌いですよ。 聞かなくても分かります!

●好みが合う、生活の波長が合う。同じ価値観です。                                                       ユーモア感覚や面白がることが一緒なのが嬉しい。同じことに感動する、これが価値観です。価値観の違う人とは暮らせません。

●「お互い違う」ことを遅解しそれを楽しみたい。                                                             妻の変貌ぶりは、手に負えないのに楽しい。そんなことができる人だったのか!と、新たに尊敬が生まれた。

30年以上連れ添っても言わなければわからないことだらけです。

理屈はともかく、気持ちを分かり合えているかどうかについては、本人たちも「それは彼女に聞いてみないと・・」と頼りなげです。
「自分と女房とは相似形だから・・」と自信たっぷりに言い切った人に、「近々必要になるかもしれませんから、名刺渡しておきましょうか・・」と笑ったのは、弁護士をしている方ですが、まったく冗談とも思えません。とはいえ、話し合うのは中々難しいことのよう。
専業主婦から県会議員に変身した妻を語る人は、女性っていうのは・・と苦笑しながら、こんな発言をしています。
「彼女が、ああだこうだと日常のことを話す時、こんなこと困っちゃうのよとか、こんな人がいてね・・と言うので、それならこうすればと言うでしょ。すると、別にアドバイスが欲しいわけじゃない!なんて怒られちゃう。聞いて欲しいだけなんですね。でも、そんな話を聞きながら、彼女も頑張っているなと思うんですよ。彼女の仕事の一端を知る機会でもありますからね。腹を立てながらも、面白いですよ」。

「聞き上手」ですか?

□ワイフは、いつも聞き役です。
僕の家では、息子共々、食事のとき一緒によくしゃべっています。そんな時、彼女は「私は寮母さんみたいねぇ」って言う。
こちらはあまり意識していないけれど、ワイフはそう思っていますね。聞き役ってこと。ワイフは僕たちに話すようなドラマチックなことはないわけですよ。だから聞き役。専業主婦ですもん。だから、「わたしは新宿の母なの・・」って笑っています。

□ウチでは逆転しました。ぼく、聞き役です。
彼女のほうがドラマチックですよ。話題があるほうがしゃべるんですよね。昔と違ってぼく、聞き役。
それにしても、政治家はドラマチックなことがいっばいあるんですよ。クソったれ!と思いますよね。
でも、「それは、あんたの方がちょっとおかしいんじゃないの」と言ったりすると、意見し返される。「わたしはあんたにアドバイスを求めているんじゃない!」って・・。
男の人がよくする勘違いなんです。解決してやろうなんて思っちゃいけない。女の人は、言いたかっただけなんですから・・。それに、あの人がぼくにしゃべるのは、この人はアドバイスしたり解決したり意見したりする人じゃないと思うから、安心してしゃべるのでしょうね。
なのに、つい対等の関係と思って意見を言おうものなら、[うるさい!しゃべるだけしゃべらせて」と言われちゃう。「はい、わかりました」と黙ります。

□男は常に、何かの結論を求めるために話をするんです。
例え、野球の話にしてもです。けれど女の人は、ただ話したいから話してるのです。だから、ある意味では、カウンセラーのように「フンフン」と聞いておくのが大事です。結論は要らないんですね。
ところがぼくはその辛抱が足りなくて、要するにこうでしょとまとめちゃう。でも、相手はまとめてほしくないんですね。夫婦で大事なのは、そこなのでしょうね。グチとかなんだらとかを聞いてあげる。それを受け止めてあげられるようでなくちゃ、相棒は務まらないんですね。

□学校でも、女子学生の相談は答えを求めていないかな・・。
女子学生がよく相談にくるんです。こちらはアドバイスを求めていると思って聞くわけです。
でも、女子学生は、何度来てもいつもゼロからスタートなんです。話をしに来るだけなんですね。もともとアドバイスなんか求めていないことが分かりました。テニスの壁打ちみたいなことなんですね。ぼくは壁。ですからただ黙って聞く、それが必要なようですよ。黙ってじっと耳傾ける、その姿勢を信頼感と呼ぶのでしょうかね。

3.個性ではなく「異性」、女性と男性との違いは実感します。生き方云々ではなく、本性が違うんです。

生き方について、男だから、女だからということはないけれど、男性の理解をこえることに仰天することがある

●女性は子供を分身だと思っている。
「主人は、子供を可愛がってくれるんです」という言い方にびっくり。自分だけの持ち物認識です!

●女性の相棒評価は
100点満点からの減点法あんなこと言った、こんな無神経な扱いをされた・・と、その都度減点。挽回はプレゼントでと思ったら、気遣いが欲しいのに・・と!

●実に忘れない!取るに足りないことまでも・・
不用意に発した言葉は絶対忘れてもらえません。「昔こう言った」と、いつまでも執念深く覚えている。今さら言われても困ります!

 

女の人との関係では、「消滅時効」はないと心得るべし。

女性が相棒に求める「思いやり」「気遣い」とは何かを、スタッフの感想から補足することにします。「あの時にこう言ったというのを女性はずっと覚えている。だけど、夫に向かって言うことなく溜め込んでいる。そうして、ず一つと覚えているのね。だから爆発の時まで、夫は確めようもない。方法がないんですね」
「でも、プラスマイナスで考えているのだから、夫の挽回の余地はある。これからプラスをかせげばいい・・」
「でも、なんとか記念日にプレゼントを贈ればいいってものじゃないですよね。ものじゃなくて思いやりを示せば、プラスが増えるのに!」
「例えば、外で物音がした、それを夫が危険なことじゃないか見てきてくれた。そんな些細なことで、プラス、プラス、プラス!」
「ゲジゲジがいて、それを殺してくれただけだって、プラスが3個つく。でも、そういうことが男には分からない。男と女は違うんです」
「ゴキプリを叩くのだって、場所を考えてほしいわ。うまくふわっと叩いて外に出してくれるとか見えないところで潰してくれたら、プラスが5つくらいついちゃう。
私のスリッパなんかで叩いたりしたら、もうサイテイ!一生ものの減点です」。

女性は怖いですよ~

□男と女の違いは、個性ではなくて根本的な違いです。「異性」なんです。
ぽくは仕事柄、男の人の話も女の人の話も聴くでしょ。そうするとやっばり、考え方が違うと思いますよ。だから、絶対に理解しあえない部分はあるって思います。もちろん個性の違いはありますけれど、「異性」なんですねぇ。特に思うのは、女の人は、子供を生む性を持っている、ということから生まれる違いです。
例えば、女の人は自分の子供は自分のものだと思っていて、子供の人格というものを言葉では言うかも知れませんが、あくまでも自分の分身としてしか考えていないんです。極端にいえば、そう思えるのが女性なんです。ですから、自分の子供をいじめる人とは再婚しないと思いますし、子供の父親に対してでも、「ウチの主人は子供を可愛がってくれるんですよ」という言い方をするのです。それは、自分ものを可愛がってくれるという表現なの。
仕事柄、そういうことが如実に明確になってきたということです。個性じゃない、異性なんですよ。
同性間での違いは個性ですが、異性間の差は、個性ではなく存在します。

□子供のための忍耐が語る「怖~い話」。                                                                    こんな話があるんです。ある男の人が向こうから離婚の話をされたということで、ぼくのところに来たんです。まだ40歳くらいの人でしたかね。
男の人は大工さんなんです。その相手の女の人が言うには「訴えてきた理由は、夫は酒を飲んで、暴力を振るうし、家庭にお金は入れない、子供を可愛がらないので離婚したい」というのです。
ところが、よく聞いてみると、段々分かってきたことは、ある時子供が生まれたのですが、夫婦喧嘩をした時に、男の人が「そんなことなら子供なんか生まれなければよかったのに」と言ったというのです。子供が2歳くらいの時だったんですが、その瞬間に奥さんは「別れよう」と思ったというのです。それから10年間、ずっと離婚するために辛抱していたんですよ。
そしてある時、旦那が建前から戻ってきた時に、奥さんが隣の人に頼んで「酔っ払って暴力を振るって大変なので」と誓察を呼んでもらった。警察は、隣りの奥さんもそう言うものだから、男の人を留置場に連れて行って入れたわけです。そして、その間に奥さんは消えたんです。
そして話を聞いていって分かった事実は、子供は可愛がる、もらったお金は全部生活費に渡している、奥さんに暴力は働かない、せいぜい飲むときといえば、建前でもらうご祝儀で飲むくらいだということでした。
それでいて、なんで離婚しようとしたのかというと、子供が2歳くらいの時の、「この子がいなければよかったんだ」という言葉だったんです。
女の人はそこまでやるんですよ。そこまで耐えて騙して、10年くらいあとに実行するんです。
それを聞いたとき、これは個性の違いじゃない、女の人だからだと思いました・・。

 

4.家族の絆を育てたのは、危機でした。危機や激動は「試練」だったのですね。

家庭版「プロジェクトX」の達成感がある。ここまできた、もう大丈夫

●そもそも結婿するために 二人で乗り越えた壁がある
お金はないが愛で乗り越えた、封建的な親たちを説得して20代早々に結婚した、学生の身分で結婚したet c. 思えば大変でした。

●妻の実家との確執や調整には、二人結束してきた。
実家の稼業が倒産した時は、家族一丸となって頑張った。実家の親とも同居や別居でよく揉めた。今は程々の距離に住むことで安定しました。

●妻の選拳戦、夫の生死をわける病気にも、お互いの力を出しきった。
妻の選挙活動には手間暇惜しまず働き、充実感を味わった。病気から生還して以来、二人の人生観も変わりました。

 

家族と一緒の時間、大好きです。

大波小波を乗り越えて絆を深めた夫婦だからでしょうか、家族との時間を大切にしています。
妻への気持ちにも変化が生まれています。「女性の求め方は4つのパターンがあります。1つは、一緒にいるとワーツと盛り上って話ができるタイプ、2つめは、一緒にいると落ち着けるタイプ、3つめは、一緒に連れて歩くとみんなが振り向くくらい見た目のいいタイプ、4つめはベッドの相性がいいタイプです。
それらへの好みの比率が、年と共に少しずつ変わってきたと思う。だから飽きないのかなと思う。でも、手持ちがなくなったら飽きてお終い。緊張感がありました。今はというと、昔見えなかった部分が見えてきて、それが楽しいってところです」                                             大切にしているのは、食事の時間。料理が苦手な人は後片付けをする習慣も身についてきました。「試練」を乗り越えた夫婦の「笑ってごはん」、万歳です。

試練がなければできなかった絆

□夫婦がパッとまとまった時。
彼女の父親の会社が倒産した時なんか、すごい団結力でしたよ。いざという時は、バッと集まる。現在の家族ってそういうことがないからね。感動しました。お父さんはサラリーマン、お母さんも働いていて、子供は塾に忙しい。団結のしようがないでしょ。
それに選挙もそう。そんな時、家族の絆ってこういうことだったのかと実感しました。 それに、ぼくは一応大学の先生でずっときているわけですが、子育て真っ最中でお金がかかる時に、市民運動にお金使ったりして、この人はなんてバカなことをするんだと、猛烈なケンカになったんですよ。
ぼくからすると自分の稼いだお金を使っているだけなのに、何を考えているんだということになる。
けれど、父親の会社の倒産ということは、それとはちょっと違ってましたね。
その頃、自分の両親と自分たちとの間が対立関係になっていたので、それも大変だった。そんな時は、夫婦でパッとまとまる。まとまったことより、そこに絆があったことを確認することが大事でしたね。そして、あとあと、そんなことがいい思い出になるんです。

□うちの危機は私の病気かな。
6年前、アルコール依存症になって、一度カムバックしたものの、再度なって、今度は意識不明の入院をして親戚なんかが集まるというところまでいっちゃったんです。でも奇跡的にカムバックしました。
その時、息子も女房もオヤジがいなくなるという状況を考えたらしいです。それが、試練だったと思う。ですけれど、わたしも大変ご迷惑かけましたと詫びて、三度目はしませんと誓ったわけです。そんな風にまたシャバに戻れて仕事ができるというのは、滅多にない例らしい。
それを感謝はしているけれど、一方女房はわたしがいたから今日があるわけで、現在は人生を最高に謳歌していると思う。
暗い家庭のドメスティックバイオレンスの中で育ってたことを思えば、今は天国なはずですから。嫁さんは男によっての人生だし・・・。昔、いまのように感謝することが多かったかといえば、そんなことはなかったので、危機があったからこその感謝だし、それでこその今だと思うんですよ。
お互いの依存度でいえば、50:50かなというところでしょうか。精神的にはね。
アルコール依存症では、廃人同様になりましたから。何度、ネクタイと梁と歩道橋、電車のホームがということがあったか・・なんですから、今こうしていることが不思厳でしょうがないです。
いつかは死ぬんですけれど、お互いに先に死ぬとか、残されるとかは嫌だと言っています。同時はありえないんですけど・・。
ふたりとも献体登録しているし、散骨してもらうつもり。息子には、両方死んだら、ふたりの骨を混ぜて散骨してと言ってあります。別々じゃなくて、一緒に撒いてもらいます。

5.「卒婚」のあとこそ、ふたりの初心に帰ろう。お互いがいるから安心で楽しい時間を過ごしたい。

「卒婚」からの誓いの言葉 相手が嫌がるだろうことは、言わない、しない。

●相手が笑っている顔、喜ぶ顔が嬉しい。
自分の世界でハツラツとしている姿が誇らしい。息子が巣立った後の淋しさを自分は何で埋められるのだろうと考え中。料理教室に行こうかな。

● 男はがんばらなくちゃという生活は、そろそろお終い。
中学の同級生同士だった頃に戻って、ふたりだけのスラングで話して笑っている。ウチではひざ枕。同じ感覚で幸せです。

●ただ平安に過ぎて、昔話に生きるのはまだ旱い!
相手の活躍やワガママな言い草に、「クソったれ!」と憤りながら愛していく楽しさは捨てられない。試練も、ないと淋しいかな・・

卒婚したら、「ひざ枕」の仲がいい

「ひざ枕の楽しさは、男じゃ嫌だし・・。これからの女の人との生活は、ゆっくりリラックスしたひざ枕を楽しみたいという気持ちです。
欲しいのは、そういう状態を受け入れてくれる人との暮らしかな。男と女でなければ受け入れられない状況というのがあるでしょ。と同時に、男同
士でなければ成り立たない状況もあるわけです。例えば、夏目漱石の小説に、『男は酒を飲みながら議論する。理屈を肴に酒を飲む』って。要するに、男同士だと、ちょっとしたことに拘って、議論している。 それが楽しかったりする。
それに比べて、女の人との時間は、さっきのひざ枕じゃないけれど、頭を寄せ合っているのは自分も気持いいし、そういう自分を受け入れてくれている安心感がいいんです。女の人も、頭を相手の肩にのせている気持ちよさもあるでしよ」。ひざ枕が出来るかどうかは、生活感覚一致度の指標のようです。
いかがですか?

ぼく達のこれから

□ 楽しい生活の基礎は、互いの気持ちを帷し量りつつ暮らすこと。
ぼくの場合は、楽しいですね迄買い物の趣味や好みが合うとか、話題が合うとか、 自分が嫌だと思っているものをやっぱり嫌だと思うとか、ユーモアに対してもこういうのが面白いなぁということが一緒だとかですね。
ただ、最初に言ったように、自分が責任を負うことは8とかですけれど、相手に多くを期待することはよくないと思っている。
例え好みが同じだったにしても、違う考えを持っていると思うので、相手が嫌だろうなあと思うことはしないようにします。
つまり、相手との違いが分かってくれば、違いにキチンと対応できると思う。
ですから、これを言うと顔を真っ赤にして怒るということは分かる時は、そういうことは言わないようにするし、そういう気遣いがあって楽しみは成り立つのだと思っています。 それが楽しい生活の甚礎ですね。相手も忙しい生活をしているわけだし、ストレスも多いから、これをすると相手も少しは気が楽になるのかなぁということはしてあげるという心がけでしょうかね。

□母性に甘えさせてほしい。お互い突っ張らずに暮さないか?
男は、お母さんの部分を持っている女の人を求めているんです。母性を求める。もちろん、そればっかりではいけないけれど。
だから、10の内8は男としての責任を果たしながら、2はお母さんの母性を感じさせて欲しいというんです。
定年退職すると、その8:2が逆転するかもしれませんね。ここは任せておけば安心という頼りがいを求めてられてきたわけだけれど、これからはそればかりだと、男のほうはしんどくなって来るわけです。

□息子が社会人になって家を出た。空の巣症候群を新婚気分に転換しなくちゃ!まず、去年の後半から、僕は息子が家を離れるのが、あら一という感じだった。ところがワイフは、家を離れるのは当たり前でしょうと、そんな感じに見えました。ところが、2月になって息子がどこに赴任するとかやりだしたわけ。
そうするとね、ワイフはだんだん落ち着かなくなって。赴任先の下見に行かなくちゃ、引越しを手伝わなくちゃとかね。あれ一っという感じになった。
息子は、しばらくは4月になっても家にいたのですが、そのうち正式に地方に行きますと、引っ越していった。
そしたら、夕方ワイフから電話がかかってきて、今日は食事を作れないから何か買ってきてって。何かちょっと声が変だった。鼻声みたいで風邪ひいたのなか、と思って家に帰ったら目がまっ赤なんです。「行っちゃった…」つて。
ワイフはやっばり強がり言ってたんですね。ここで頑張ってやさしくしてあげなくちゃ。やさしくしてやる、というと傲慢ないい方だけど。これが試練ですからね。意識的になんていうと失礼なんだけれども、これからは、もう一回、新婚に戻ります!

 

 

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