50カラット会議

10号 真っ白いごはん好きも注目する雑穀を学ぶ

2001年3月 発行所 「50カラット会議」

50カラット会議レポート

10号

「真っ白いご飯好きも注目する雑穀」を学ぶ

50代になると、暮らし方や体調の変化に合わせて、自分にあった健康法としての食生活を考え始める方が、多いようです。
食生活の見直しは、いつも食べているものを見直すことが第一歩。そこで、主食がテーマです。
中でも、「雑穀」に関心が高まっていると聞いて、料理研究家、管理栄養士、循環器専門の医師、雑穀レストランの経営者他に集まっていただき、その魅力と取入れ方について、それぞれのご意見を伺いました。

 

蛇の道は蛇に聞くシリーズ⑧

30年前までは、白米+雑穀が普通だったんです。

目次

1. 体のこと、食のこと、本気で考える時代がやってきた。
2. 均ー化したお米の味に物足りなさ感じて、雑穀に注目。
3. 雑穀や玄米に含まれる「食物繊維」に注目する、生活習慣病世代。
4. 雑穀、玄米に、「カッコよさ」乞感じる女性たち。
5. 美味しくヘルシーを目指す人へ。

1.体のこと、食のこと、本気で考える時代がやってきた。

「真っ白なご飯と美味しいおかず」で暮らすのは、体に負担になるだけじゃない。
自然との共生という視点からも、いろいろな穀物を食べていく必要があるのです。

⇒地球の温暖化傾向による乾燥化で、食料不足時代時代がくる。
米ばかりに頼るのは止めようという提唱に、耳を傾けたい。

⇒ファッションも「ナチュラル」がトレンドの時代。
流行の先端をいく人たちのテーマは、「自然との共生」。

⇒食肉用の動物を育てるには多量の穀物が必要と考えると、肉類の栄養分を捕える穀物の活用にも注目が必要。穀物は未来型の食材。

専門家から ~テーマは、グルメ志向から、自然との共生へ~

「2030年には、地球温暖化で、東京は40度を越す酷暑に」との新聞報道が、話題になりました。
土地の乾燥と砂漠化で、食料危機に瀕するのは、もう時間の問題といいます。一方で、飽食に慣れきった現代人は、脂肪とコレステロールの摂り過ぎで、糖尿病や高血圧、心臓疾息などの生活習慣病やアトピー急増。
「こんな時代を、私たちが生き延びるにはどうしたらいい?」それが、今、世界的な議論になっているのだそう。
「体のこと、環境のこと、食のこと。みんなで考える時がやってきたのよね」と、出席者全員が口を揃えます。
ファションデザイナーのヨーガンレールが、宮古島に移り住んで、自然と共に生活を始めたのも、時代のターニング ポイントを象徴する出来事だと言います。 20世紀は、合理性と速さと競争の“男の時代"だったけれど、21世紀は、ゆっくり歩み、自然に負荷をかけないように生きることを良しとする“女の時代"だという声もあがりました。

そんな中、食の市場も、かつてのグルメ志向から、自然との共生をテーマに環境や健康を考えた商品に、注目が集まっています。

専門家の声 ~食べ物を通して、自然との共生を考える~

◆穀物のエネルギーに注目
生活習慣病やアトピーなど、栄養バランスの崩れからくる現代人の健康の危機は
深刻な問題となっています。
食の専門家たちは、総エネルギーの6割は穀物で摂るのが理想と言います。
かつては、7割を穀物、それも白米から摂っていたため、ビタミンBl不足で、脚気などの問題が起きました。そのため、年々摂取量が減り、今度は逆に米離れが進み過ぎているとのことです。
その分、肉類から摂る脂肪やタンパク質が、過多の状態なのだそうです。
食肉用の動物を飼育するための穀物は、1頭で人間の30倍と言われるほど多量なのだから、肉食を減らして、穀物は人間がそのまま食べる道を選んだほうが、食糧難にも対応できるのではという指摘もありました。

◆雑穀に関心が高まってきた
米を主食にしたこれまでの食生活にも、危機が訪れつつあります。
地球の温暖化で米不足の問題も深刻です。
そこで、最近注目を集め始めたのが、ヒエやアワ、キビなどの雑穀です。
主食を白米だけに頼るのをやめようと、雑穀の食べ方を研究提唱する人たちも出てきました。世界的にも、食の多様化は、これからの地球環境を考えた上でのトレンドだといいます。
雑穀は、米や小麦の3分の1の水分で育つほど乾燥に強く、また、どんな痩せた土地でも、庭先にでも、栽培できる作物なのだそうです。
1本の穂があれば、それが一人の1年分。穀物は「食の種」であり、まさに食糧難
時代を生き延びるための、サバイバルフードなのです。
「私たちが生物としてのエネルギーを失いつつある中で、生命力を高めてくれるような自然界の食材や、限りある命が、途中でエンストしないようにバックアッブしてくれる食生活は何かというところから、雑穀に出会いました」と言う専門家もいます。

◆キーワードは“ナチュラル“
ファッションのトレンドも、原点に戻りつつあるようです。
流行の先端を行く職業の人々の間では、“ナチュラル ラグジュアリー”というキーワードが生まれ、天然素材を使ったファッションや住まい、自然と共生するライフスタイルこそが、本当の贅沢でありオシャレであるとの認識も広まっているそうです。
都市に新しくできたオーガニックレストランやマーケットも人気を集めています。
雑穀の穂をそのまま花材にして、インテリアとして楽しんだり、ガーデニングに取り入れたりするフードセキュリティー・インテリア(ガーデニング)"という言葉もあるそうです。飾ってオシャレな上に、非常時には、それがそのまま食料になるというのが、そのネーミングの由来です。

1.均一化したお米の味に物足りなさ感じて、雑穀に注目

一昔前までほ、「玄米」「雑穀」を取り入れていると、変人扱いだった。
いま、加工調整され過ぎない食べ物を受け入れたい気持ちが育っている。

⇒「平均化された味」の時代にアク系の美味しさを、楽しみ始めた人たちがいる。
「精白米」から「分づき米」「雑穀入」に切り替え始めた。

⇒玄米中心のベジタリアンにはなれないが、体調が悪いときに「玄米加工品」を採り入れてみる人は増えている。簡便個食パックに人気・

⇒中食産業が、自然イメージで差別化できる素材として注目。お弁当や総菜に取り入れて若い年代層にファンを作っている

50代に、「雑穀、玄米ブーム」?

体の不調や衰えを感じ始めたのを機会に、これまでの食生活を見直そうとする50代が多いようです。特に主食は、毎日のコンディションを整える大切
なものとして、雑穀や玄米への関心も高くなっています。
「美味しくて、体にいいお米」を探して、遂には、自宅に家庭用精米器を購入。今日は5分づき、7分づき……と、精米度をあれこれ試しながら食べていると言う人もいました。
「分づき米で炊いた黄色っぽいごはんは、家族には不評」という場合もあるようですが、子どもが独立した家庭では、自分の体と好みに合った食生活を様々に実践しています。
また、若い頃と比べて量が食べられなくなった分、「食べた実感」に拘るようになったという話もありました。
ところが、食べ物は、全国どこで買っても、万人受けするように、同じ味に均一化の傾向。「何を食べても、なんとなくインパクトに欠ける」と感じる人も多いようです。
お米は、精白度が高ければ高いほど美味しいけれど、アクもクセもなくて物足りない。
50代が、雑穀や玄米へ目を向け始めたのには、そんな理由もあるようです。

専門家の声 ~食生活を見直す3つのポイントと「雑穀」~

◆穀物の天然栄養素を見直す
ガンや老化の研究を行うアメリカのある機関では、これからの健康を考える上で、精製しない自然のままの穀物を多種類摂取しようという「穀物食回帰」を提案しているといいます。
これは、穀物の中にある天然の栄養素を見直そうということ。
例えば、これまでなら「ビタミン不足には、まず野菜」だったのが、穀物の持つビタミン パワーに、俄然注目が集まるようになり、「穀物ベジタリアン」という言葉も生まれているそうです。
生活習慣病で、医者から「肉類を減らして、塩分少なめ、腹六分目」と言われ、味気ない食生活に、ストレスを感じている50代にとっても、雑穀や玄米は救世主のようです。栄養があって美味しいなら、主食を白米から玄米、雑穀へ転換していきたいと考える人たちも増えているといいます。

◆均ー化を見直す
50代の玄米、雑穀への関心の背景には、整ったもの、均ーなものを良しとする価値観への反発や見直しもあるのではという意見がありました。
もっと上の世代には、“白米 銀シャリ"信仰があって、雑穀や玄米は粗末なもの、雑なものとして、悪い印象を持つ人も多いかもしれません。
けれど、「考えてみれば、昭和40年代の後半ぐらいまでは、私たち日本人の約3割が雑穀を食べていたのよね」と言います。
20歳ぐらいで、白米が全体的にまずくなった時期を経験して、「その時、玄米を試した」という記憶もあるそうです。
50代にとって、玄米や雑穀への回帰は、単なるブームではなく、育った文化の再発見でもあるようです。
「白米に、ほんの一握りのアワを入れてみて。雑穀のアクは、好き嫌いだから、何
パーセントの割合で混ぜるかは、人それぞれでいいのです」
「その日の体調に合わせて、『今日は白米』『今日は雑穀何割』とやるのも、面白いかも!」。

◆グルメ食材として見直す
かつては、「かたくなに雑穀や玄米にこだわるのは、ちょっと変わった人」というイメージもあったようです。けれど、ここ5年ぐらいは、「実際には食べていないけれども、雑穀や玄米は体にいいものだよね」という認識が一般的になってきたと、食の専門家たちは実感しています。
雑穀、玄米は、それだけにこだわるというより、分づき米や白米と雑穀との混合
など、自由に取り入れていくのが、今風とのこと。
ただ白米と混ぜるだけではもったいないと、一つのグルメ食材として“おかず穀物"としての利用方法も研究されているそうです。

3.雑穀や玄米に含まれる「食物繊維」に注目する、生活習慣病世代

食物繊維の効果

エンストしない体づくり効果には、食物繊維、ピタミン、ミネラル乞たっぷり含む「雑穀」「玄米」が役に立つ。必要な時、必要な体の「選択肢」の1つ。

⇒食物繊維は、快便効果まちがいなし。
女性の腸は、男性のより長いから、便秘気味の人が多い。

⇒アレルギー、アトピーに悩む人に蛋白質摂取代替食品として利用され体質改善効果が期待される。

⇒ただし雑穀、玄米100%からは消化吸収も悪いし「雑穀入り」「七分づき」からをお勧め

雑穀、玄米は、おなかの掃除係

脂肪のとり過ぎや繊維質やビタミン、ミネラル不足が表面化して、実際に、生活習慣病の危機に直面している人もいます。
そこで、玄米や雑穀を取り入れてみると、まず実感するのが、「便秘の解消」だとか。
女性は男性に比べて体の構造上腸が長く、通過障害を起こしやすいのだそう。玄米や雑穀の繊維質が、体内をきれいに掃除してくれるイメージが、女性には嬉しいようです。
ビタミン剤やサプリメントで体調管理をする50代も多いのですが、「薬はたまに使うから効果がある」「ビタミン剤で、一気に栄養をとると、血中のビタミン濃度が高まり過ぎるのでは」という不安の声も。
自然の食物である「雑穀、玄米」のビタミンなら安心というイメージも、大きいようです。
けれど、テレビや雑誌の健康情報が氾濫し、誤った知識も広まっているというのが、専門家の指摘です。
実際に、私たちの持っている雑穀、玄米のイメージは正しいのか、その効用にはどんなものがあるのかを聞いてみました。

専門家から

~雑穀、玄米は万能じゃない。優れだ成分を上手に取り入れたい~

◆ー辺倒は、不自然です。
確かに、雑穀や玄米には、繊維質が多いそうです。
繊維は、コレステロールを体から排出させてくれるので、生活習慣病予防にはもってこいのようです。
但し、コレステロールと同時に、大切なミネラル、カルシウム、鉄分も減らしてしまうというマイナス点もあるといいます。
玄米が万能だと頼り過ぎないことも、大切なようです。

◆プラスアルファの食べる楽しみ
玄米に、ビタミンやミネラルが豊富に含まれていることは確かですが、ゴマと同様、栄養の吸収率は低いとのことです。噛まずに食べれば、そのままお腹の中をただ通過するだけ。お腹をこわしてしまう人もいるそうです。
そこで、よく噛んで食べることが、大切になります。
噛めば噛むほど、甘みが出て独特の美味しさが出るのが、自然の穀物の特徴だといいます。慣れると、白米の柔らかさが物足りなくなってくるほどだとか。
噛むことは、ポケ防止になるだけでなく、食感を楽しむ満足感につながるのだと言います。
また、独特の風味や香りもあり、これまで均一化された食べ物に慣れて、鈍感になっていた感覚が、よみがえってくるようなプラスアルファの楽しみも実感できそう。
面白いのは、「私たちの体は、飽食よりも飢餓状態に強くできている」という専門家の指摘です。
体は、食べ物が多いより、少ないぐらいのほうが、栄養分を取り込もうと必死になって働いてくれるのだとか。
玄米や雑穀なら、量が少なくても、よく噛めば腹六分目でも満足感を味わえるし、美味しさを実感しながら栄養分を多く吸収できるのだから、一挙両得というわけ です。なるほど、ピタミン剤を飲むより、安心で効率がよさそうです。

◆お勧めは、ゆるやかな食生活の転換
とはいえ、ごはんを、そのまま雑穀や玄米に変えるという極端な食生活の転換は、お勧めしないとも言います。
白米のごはんに慣れている私たちは腸が弱くなっているため、急激な変化に体の消化機能がついてこないというのが理由の一つ。また、肉をたくさん食べてきた体には、玄米や穀物の栄養分が過剰に反応して、かえってマイナスとなることも多いのだとか。
ついでですが、戦後、日本人の平均寿命が伸びたのは、やっぱり肉類の持つ蛋白質のおかげ。肉をバンバン食べるお年寄りにボケが少ないという指摘もあります。いきなり肉食を全てやめてベジタリアンに走れば、健康障害が起こる危険性もあるそうです。そこで、肉類と同じような良質の蛋白質を持つ‘’畑のビーフ"として穀物を、少しずつ取り入れながら、動物性の食品を減らしていく。そんなゆるやかな食生活の転換が提案されているのです。

4.雑穀、玄米に、「カッコよさ」を感じる女性たち

女性たちは、パンも胚芽入りや黒パンが好き。ザラザラ、粒々が面白いという。
なぜか男性層は、真っ白ごはん派。
雑穀、玄米入りは、慣れると、甘くて、旨味があって、美味しいのに。

⇒雑穀や玄米入りご飯は炊き方にコツがある。初心者は味でつまずく。

⇒男性層は白米信者層が多い。食べているおかずも白米に合うものばかり。

⇒雑穀は粒々ザラザラ素材として、おかず、お菓子にも使ってみたい。

専門家からの提案 ~粗食ならぬ「素食」は、いかが?~

「うちの夫は、胚芽米の黄色っぽいのもダメ。とにかく、ごはんはピカピカ真っ白でないと受けつけないんですね。何かが混ざっていたらダメなんです」と、白米好きが多い男性たちには、玄米や雑穀は勧めにくいという意見もありました。
そのくせ、パンなら胚芽入りも黒パンもOK、スパゲッティのアサリ入りポンゴレはいいのに、アサリ入りごはんはダメ……と、「ごはんは白」信仰は、根強いよう。それでいて、早く食べられる丼モノが好きということは、やはり、時間をかけて、じっくり噛んで味わいたい玄米や雑穀は、男性には不向きなのでしょうか。
一方で、ブームの「粗食」は、男性ファンに支えられているともいわれています。
ウイークデーは、会社の宴会や接待で飽食気味の夫たちが、「せめて休日だけは体が内側から洗われるような食事をしたい」と思うのだとか。
そんな日に、雑穀入りのごはんを取り入れては、いかがでしょうか。
貧しくて不味い「粗食」じゃなく、ちょっと面白くてステキな「素食」をテーマに。

専門家から ~心のエンゲル係数を高めていきたい~

◆食べ物は心の栄養源
白米のおにぎりと雑穀入りおにぎりを並べたら、雑穀入りの方を手にする若い女性が増えているそうです。珍しい食材を試してみたい、好奇心もあるのでしょうが、ナチュラルな食べ物を選ぶ“エコ感覚’’が、今風でカッコイイという風潮もあるのではと言います。
地球環境によくて、体にもよくて、しかも美味しい。そんな意味から、穀物を「エコヘルスグルメ」と呼ぶ専門家もいます。ただ体にいいというだけでは、新しい食材を食卓に取り入れるのは、中々難しいのかもしれません。
「生理的な栄養価は高くても、同時にそれが精神的な栄養になっていかないと、心のエンゲル係数が下がってしまうという声もあがりました。

◆玄米、雑穀に合うおかずとは?
玄米を主食にする場合には、注意したい点も多いのです。
玄米に合うおかずといえば、どうしても、昔ながらの切り干し大根の煮付けや漬け物といった、塩分過多のものになってしまうことです。
玄米をおいしく炊くためにも、少量の塩が必要。せっかく減塩指導して、高血圧予防を訴えてきたのに、これでは元の木阿弥ではと専門家たちは心配します。
「粗食ブーム」にあおられての極端な和食回帰も、考えもののようです。

また、雑穀は、蛋白質と脂肪が多く、独特のアクも強いので、白米にはよく合う
刺身や肉が合わなくなってしまうという指摘もありました。
現代人は、「おかず食い」の楽しみがないと、中々新しい食材に飛びついてこないといいます。玄米や雑穀に合う、新しくてヘルシーなおかずメニューの開発はこれからの課題のようです。

◆新・朝食メニコー
おかずいらずで玄米や穀物を楽しめるのは、お粥という意見もありました。
消化もいいし、多種類の雑穀を混ぜれば、それだけで美味しくて、朝食メニューにはぴったりだということです。

◆極端なベジタリアン志向は危険
安易なベジタリアン志向で、動物性蛋白質を全部やめてしまうのは無理があるとのことです。
特に、感染症に対して抵抗力のない体になってしまうリスクが高くなるそう。
肉は、全てがダメなのではなく、バラ肉など脂身の多い部分の摂り過ぎを避けるのが大切なのだそうです。
雑穀や玄米も、気分や体調、メニューに合わせて、使い分けたり、取り入れたりするようになれば、これぞ「達人」ではないでしょうか。
雑穀や玄米を、お米のバラエティとして、楽しむようになりたいものです。

5.簡単に、美味しく食べる工夫とヒント

体調の回復やおしゃれなナチュラルを目指しても、美味しくなければ続かないのは、雑穀や玄米も同じです。

⇒ビタミン強化のつもりで白米の3割加えてみる。天然塩ひとつまみ入れて炊くのがコツ。

⇒雑穀や玄米入りごはんに合うごはんメニュー。お粥、雑炊、おにぎり、チャーハン、ピラフ。カレーのごはんにもピッタリ。

⇒おかずとしてなら、スープ類、サラダ類、ひき肉料理の代替にも。均一化された味にはない不均衡な味、風味がいい。

専門家から ~まずは美味しく食べる工夫から~

「雑穀や玄米は体にいい」と分かっていても、初心者には、中々美味しく調理できないのが、難しいところです。
「玄米は、正直言って、あまり美味しくない。白米の舌触りに慣れているので、食べにくい」という声も多いようです。
やはり、最初から100%玄米は食べにくいし、体にも負担。
白米に3割混ぜるか、7分づき米ぐらいから始めるといいそうです。炊くときに、天然塩を入れるのもコツの一つとか。
玄米対応の炊飯器も、現段階では、本当の美味しさにたどりつくまでに、まだ今一歩とは専門家の意見です。
雑穀は、玄米と違って、圧力釜や専用の調理器具がなくても、普通の鍋で美味しく調理できるのが利点だそうです。
専門家が、「吸い付くようにおいしく炊ける」と絶賛するのは、東北地方で、昔ながらに行われていた、櫂でかき混ぜながら炊く方法だとか。
このように、伝統に学びながら新しい食生活にチャレンジできるのは、50代ならではのゆとりとも言えそうです。
体や健康について、積極的に考え始めた50代。
ヘルシーで、かつ生活に豊かさや彩りを実感できるような、今後の食の提案に、大いに期待を寄せています。

専門家から ~美しくヘルシーをめざす人へ~

◆雑穀スープもヘルシー
インドでは、雑穀をスープのようにして飲む習慣もあるそうです。
ラギーと呼ばれる、日本でいうシコクビエという穀物がそれ。
ラギーは、穀物の中で唯一アルカリ性の食品で、消化が良いので、噛まずに飲んでも大丈夫なのだといいます。
ィンドでは、このラギーの粉を、水で煮たりヨーグルトと混ぜたりして、ラギードリンクを作り、毎朝飲んで元気いっぱいなのだそう。
これに習って離乳食として使ったり、健康スープを作ってみたりするのもいいかもという提案もされました。

◆エコ感覚がオシャレ
『きはち』のハトムギサラダや、『あえん』の玄米ごはんなど、オシャレでトレンディといわれているレストランが発信するメニュー提案にも、期待がもたれています。
世界的なエコロジーの世界観や健康観が、食のスタイルを変えようとしているのは、事実のようです。
今後も50カラット会議では、この新しい動きに注目していきたいと考えています。

◆「ぬか」を食べる
ある老舗の日本料理店では、その場で精米したての米を使ってごはんを炊いているそうです。精米したあとのぬかは、要望があれば分けてもらえるのだとか。
「ぬかは放置すると酸化してしまうので、ちょっと煎って、サラダや和え物に混ぜて使うといいですよ」との提案を始めたといいます。
家庭用精米器を使って、米を精米、ぬかも食べ物に上手に利用できないかと、チャレンジした料理研究家もいます。
ぬかは、クッキーやケーキの材料に混ぜたり、揚げ物のパン粉に混ぜて使ったり、ふりかけなどに使えるそう。
けれど、手間がかかるのと混ぜる割合が難しいのとで、家庭料理として、ごく一般的に普及するのは、まだまだ先のことになりそうだと言います。家庭用精米器も、現状では、虫がわきやすく、手入れがむずかしいという問題点があるそうです。

◆コンピニでも買える食材に
雑穀は、専門店でなければ手に入りにくいという点も指摘されました。
また、五穀、六穀、七穀……と自分で買いそろえるのは大変なので、バリエーションがそろったパックがあるとよさそうです。
コンビニでも手に入るような手軽な素材にならないと、日常生活には根付きにくいという意見もありました。
最近では、レトルトや冷凍の商品に、雑穀や玄米を使ったごはんも増えてきました。
「自分の体調にあわせて利用するので、個食パックになった商品は、とっても便利」とのこと。美味しい+ヘルシー+種類いろいろな加工食品に、期待もかかります。

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