2001年6月 発行所 「50カラット会議」
50カラット会議レポート
13号
最後に踊ったダンス、いつですか?
50代こそ、「Shall we dance?」
今はもう、誰も何をしようと止めることもないのだもの、「そんなこと出来るの!」と、いつか周りをびっくりさせてあげるつもりで始めます。
「踊る楽しみ、お話してください」というお願いに、集まってくださったのは、それぞれの踊りにはまった4人の方々。
クラシックバレエの松原惇子さん(ノンフィクション作家)、フラダンスの芳賀日登美さん(広報プランナー)、フラメンコの山岸幸子さん(画家)日本舞踊の石合美智子さん(自営業)。
蛇の道はヘビに聞くシリーズ⑪
「踊る」って楽しい。変わっていく体にも感動する
目次
1.踊りたいなと、思い立ったが吉日。
好きな音楽に合わせて体を動かすのほ、人間の本能なのね。
2.踊りを通して、好奇心がぐんぐん育ってくる。
音楽、色彩、詩歌、その国の歴史まで、「もっと知りたい!」
3.体が、キしイで元気になりました。これぞ、一石二鳥。
4.雑念も汗と流れて、気持ちがりつしッシュします。
5.案ずるより産むが易し。初心者コースほ、身近にあります。
1.踊りたいなと、思い立ったが吉日。
踊りを始めた理由
理由①
子供の頃やっていた踊りに、何十年ぶりに挑戦。急に、踊りたいなと、スクールを訪ねました
理由②
好きな音楽、憧れの衣装のダンスを踊ってみたい。その気持ちだけで、 体験教室を覗きました
理由③
運動は続かない。踊って体を動かすなら楽しそうだし、続きそうと、期待しました
どうせ体を鍛えるのなら、きれいな音楽や憧れの衣装を楽しみながらがいいですね。島唄に合わせて踊る自然さにも、ひかれてます。
踊りに夢中 ~ダンスは、体と魂の喜びです!~
「この頃、階段を上がるのに、体が重い」「ショーウィンドウに映った自分の姿を見て、あまりのオバサン体型にガックリ」が、「何かやらなくちゃ」のきっかけだったそうです。そこで選んだのが、ダンスだったという皆さんです。
たまたま、人が踊っているところを見て、「そういえば、子どもの頃にクラシック
バレエや日本舞踊をやっていたんだっけ」。そんな記憶がよみがえって、もう一度やってみたいと思った人がいます。
バレエのチュチュをつけた美しい姿に、子どもの頃から憧れていた人は、今からでも遅くないと考えて、始めました。
「せっかく子育てからも解放されて、自由な50代になったんだもの。やりたい
ことやらなきゃ、もったいない」が、全員に共通の心意気です。
踊ってみると、「人間、誰でも本能的に、音楽に合わせて体を動かしたい欲求があったのだ」と、その楽しさを実感しました。
ジョギングや水泳などのスポーツと違って、「踊ることは、体だけではなく、魂の喜びなんです!」という方々。とにかく、今、踊りに夢中です。
みんなの声 ~ストレッチしながら、気持ちいい自分に出会えます~
◆やるなら「今」!
「乳母車に乗っている頃から、クラシック バレエをやっていたのに……」「小学生の頃から日本舞踊をやっていたのに……」「子どもの頃は、踊るのが大好きだったのに……」。それが、主婦業や仕事に追われて、いつの間にか、踊る楽しみを忘れてしまったと言います。けれど、50代になったら、忙しかった暮らしも、一段落。
好きだったのにできなかったことに、チャレンジするなら「今」だと感じています。
◆体の隅々まで使ってあげたい
30代に大病したという人は、手術後のもうろうとした意識のなかで、「今までちゃんと体を使ってあげたことがなかった」と、“動きたがっている体"を実感しました。そこで、「元気になったら、手の指の先から足の指の先まで全部使ってやろう」と始めたのがフラメンコ。
手の打ち方一つとってもいろいろ、上半身は静止していても、下半身は常にカタカ夕動かすなど、踊ることで、体の隅々まで動かす心地よさを、今体験しています。
◆スポーツというよりアートです
健康のためにヨーガや太極拳、気功などにチャレンジしたこともありましたが、長続きしなかったと言う人もいます。
ダンスと出会った時、「これだ!」と思ったのは、とにかく音楽が流れていることだというのが、全員一致の意見です。
鼻歌を歌いながらお料理するのが楽しいように、美しい音楽に合わせて、ただ体を動かすだけでもいい気持ち。
楽しくて、アッという間に、時間が過ぎてしまうのだそうです。
スポーツは、筋肉を鍛えたり、タイムや運動量を競うもの。でも、ダンスは、「踊ることで、体をストレッチしながら、クルリと美しいターンができたら嬉しくて満足」など、ただ肉体を鍛えるだけではなく、心まで満たしてくれるのが、魅力だと言います。音楽があれば、歌もあり、歌があれば、そこに意味がある。それに合わせて、体で表現するのだから、ダンスは、スポーツじゃなくアート。そんな意見もありました。
「どうせ体を鍛えるなら、美しく」が、50代には似合うようです。
◆奥が深くてやめられません
「家事をする時は、腰が痛くて辛いのに、踊る時は平気」という人がいます。
それほど夢中になれるのは、やればやるほど奥の深さが分って、「もっと、もっと」と好奇心が湧くからではないかと言います。ステップも、あまり簡単では物足りないのだそう。出来そうで難しいところが、魅力のようです。
「せっかく50代から取り組むのだから、取り組みがいがある方がいいじゃない?」難しさが分かるから、真剣に向き合うことができて、やめられなくなるようです。だからこそ、ダンスは「一生モノの楽しみ」になるのでしょう。
2.踊りを通して、好奇心がぐんぐん育ってくる。音楽、色彩、詩歌、その国の歴史まで、「もっと知りたい!」
踊りの楽しみ
楽しみ①
キレイで美しい姿に自分を当てはめる楽しさがある
楽しみ②
好きな音楽に合わせて、体を動かす本能を満喫できる
踊りの楽しみ③
体を使うだけでなく未知の文化を知る面白さに出会える
楽しみ④
体が強くなる。体が軽くなる。体がひきしまる。
➡気持ちが落ち込む更年期症状からの解放にも効果があったと思う。汗みずくの時間、美しい音楽が、ストレスを吹き飛ばしてくれたと思う。
気分は、いつでもダンス
いつでもどこでも頭の中で音楽が嗚って、まるで映画『Shall Weダンス?』のー場面のように、電車待ちのプラットフォームで、ステップを踏みたくなったりもするそうです。横断歩道を渡る時も、軽やかにスキップしたい気分です。以前は、体型を隠すような洋服を着ていた人も、ダンスを始めてからは、体にピタッとフィットする服が定番になったと言います。
歩き方も姿勢よく颯爽と。ダンスの楽しさにすっかりハマった証拠です。
好きなことは、黙っていても、表にあらわれてしまうようです。
ダンスにハマった人は、一目見て、「何か踊りをやってる人?」と当てられてしまう雰囲気が、自然と身についてしまうのだとか。なるほど、今回の出席者も、バレエ、フラダンス、フラメンコ、日本舞踊……と言わずもがなの風情なのです。
さらに、どっぷりハマッた中 上級者ともなると、本場の国の言葉を学び、実際その踊りの本場を訪れるなど、楽しみ方も、未知の文化を探るという方向に広がるようです。
みんなの声 ~踊って始まった、楽しみいろいろ~
◆衣装で変身!
フラダンスは、色とりどりのパレオを巻いて、髪に花。フラメンコは、スカートとペチコートの色合わせを見せて、ペキージョと呼ばれるスカーフや花と櫛で、アクセントをつけます。また、クラシックバレエは、ピンクのレオタードやチュチュでオシャレ。日本舞踊なら、藤娘や芸者の踊りに憧れるのも、衣装がステキだからだそうです。
ダンスの衣装は、変身願望を満たしてくれるようです。
「衣装を身につけただけで、背筋がシャンとして、違う自分になれるみたい」と言う人もいます。「普段とても着られない派手なものをね堂々と着られるのは、ここだけですから」と思い切り非日常の気分を楽しんでしまうのも、爽快だそうです。
◆自分が踊るイメージにうっとり
スポーツクラプで習うダンスは、正確な動きやステップを求められる、本格的な踊りで
はないから、ヘタでも間違えても全然平気。
音楽に合わせて、自由に踊ればいいそうです。
自分では、肩のあたりまで脚が上がってるつもり。背中も、ぐ~んと反らしているつもり。自分で、自分のイメージに陶酔するが、勝ちのようです。
「みんなに、『上手』『感動したわ』と言われて、もしかして私、ダンサーになれちゃうかも」などと思い込むのも、個人の自由だからいいのよと、皆さん声を揃えます。けれど、時に自分の踊りを、ビデオに撮って見たりすると、イメージとのギャップにガックリ。実際は、脚はヒザの高さぐらいしか上がってないし、背中も全然反ってない。
「ビデオなんか燃やしてやる!」の気分になるのだとか。踊る50代にオススメしたいのは、ビデオは撮らないこと、見ないこと。「落ち込んで、やめたくならないようにね」とのことでした。
◆見せる喜び、やみつきです
定期的に発表会があるのも、楽しみの一つだそうです。
一度スポットライトを浴びて拍手喝采を受けると、やみつきになってしまうのだとか。幕が降りたとたんに、「次は何を踊ろうかな」。ほんの一瞬の晴れ舞台ですが、「これが目標になって続けられる」という人も多いようです。
自分達で会場を用意したり、パンフレットを作ったり、衣装を準備するのも、盛り上がるのだそう。「踊りはヘタでも、みんなが輝いて、楽しければいいじゃない」と考えています。
◆ダンスが好奇心を広げてくれる
フラメンコの本場を見たくて、スペインヘの一人旅を実行した人もいます。2カ月間住んでみた現地では、ダンスがコミュニケーションを取り持ってくれたとか。ジプシーの文化にも触れて、「元々神様に捧げる踊りだったんだ」など、その国の歴史や生活にまで、興味が深まったのも、ダンスから離れられない一因のようです。
3.体が、キレイで元気になりました。これぞ、一石二鳥
気になっていたこと、体への効果
気になっていたこと①
体型を戻したい。脂肪を燃やして、 汗にしてしまいたい。
気になっていたこと②
肩こり、腰痛がひどい、風邪をひきやすいヤワな体には、愛想が尽きた。
気になっていたこと③
足は「第2の心臓」。 鍛えて、血液循環のいい体になりたい。
効果①
体、軽くなります
特に、踊った後は、〇キロ減の気持ち。楽しみにビール飲んでも大丈夫の自信さえ湧きます。
効果②
体型、引締まります
背筋はピン。姿勢がよくなりました。お尻も締まって、 仲間からほめられています。
効果⓷
体、強くなります
昔から「体が弱かったから踊りを習いに行かされた」なんて、聞いたことあるでしょ。その通り!
効果④
体を中から整える事に関心広がります
食べ物とか、食事や水分の取り方にも気を使い始めました
踊りは良いことづくめ
体も表情も「キレイになった」と、言い切ります。
「私、キレイになりました!」との発言がありました。踊り始めたら、72センチだったウエストが63センチに。お尻もキュッと締まって、体のラインが、若い時に戻ってしまったというのです。「着られなくなって、人にあげてしまった洋服を取り戻したい」との言葉に、「うらやましい!」の大合唱です。
「10年前の自分の方が、オバサンだった」というのですから、驚きです。
ダイエットとまでは行かなくても、ダンスでエネルギーを使うから、あまり神経質にならくても、太ることはないと言います。出るところが出た体型は、それはそれで、ダイナミックでダンス向きなのだとか。どちらにしても、ダンスは“キレイ"にいいようです。
その上、体を動かすから、血液の循環も良くなって、若い頃からの悩みの種だった
肩こりとも無縁に。
血圧が高かった人は、正常に戻ったし、コレステロールも減って、健康になったという例も、多数話に上りました。なんだか、良いことずくめのダンスなのです。
みんなの声 ~踊る体は、うれしい驚きいっぱいです~
◆ダンスでダイエット
「多少体型が気になっても、体にピタッとしたレオタードなどを身につけて練習するのが、ダンスでキレイになる秘訣」という意見もありました。
鏡に映った自分の姿が、よい反省材料になるし、何より人前にさらすことで、その緊
張感が体を引き締めてくれるのだそうです。
ダプダブのTシャツなどで隠さないことが、経験者からのアドバイスです。
◆風邪ひとつひかない丈夫な体に
踊ることは、有酸素運動の典型なのだそうです。だから、心拍数が安定し、血圧やコレステロールの値も下がって、50代からの生活習慣病予防には最適だといいます。
また、踊り始めてから、風邪ひとつひかなくなったという声も多く上がりました。体の芯から健康になった気分だそうです。
足腰をしっかり使う踊りでは、筋肉もつきます。おまけに、第2の心臓と言われる足の筋肉を鍛えておけば、ポンプの役割で、全身の血の流れも良くなるそう。
たっぷり汗をかいた後は、体が軽くていい気持ち。姿勢もよくなって、肩こりや腰痛も、すっかり解消したそうです。
◆何歳から始めても効果アリ
ダンスはストレッチにもなるので、体が柔らかくなって、若返ったという人もいます。これまで、上半身を前屈した時に、一度も手が床に着いたことがなかったのが、今はピタッと着くようになったそう。50代から踊り始めて、4年。「何歳から始めても、訓練すれば、体って柔らかくなるのね」が実感だそうです。
◆楽しくても、やり過ぎは禁物
日本舞踊のドスンと体を落とす振りで、背骨がズレてしまったという人もいました。一見、しなやかにラクラク踊っているように見えるフラダンスも、実は、かなり腰を落とした姿勢をキープするので、腰やヒザに負担がかかるそうです。
美しい衣装の下に、サポーターをつけている人も多いとか。
「オリンピックに出ようというのではないのだから、決してやり過ぎたり、無理したりしないこと」と、先輩としてのアドバイスもいただきました。
◆食生活にも変化
踊りを始めてから、食生活にも気を配るようになっています。
せっかく体に意識を向けたのだから、多方面からケアしたいという気持ちです。玄米食で野菜中心の食事を始めた人、白米などの炭水化物を控えめにした人がいますし、みんな、汗をかくので、体にいい水分補給に気をつけています。ただし、踊った後のビールの楽しみは、別。ダンスで十分カロリー消費しているので、「ビールは、ご褒美」です。
4.雑念も汗と流れて、気持ちがリフレッシュします。
気持ちへの効果
効果 ①
考えていては間違えちゃうから、ただ無心で踊るだけ。汗と一緒に、気持ちも発散しているから、ストレスなんか吹き飛びます。
効果 ②
体を動かすことで、些細なことは、忘れられる。感動を共有できる人たちとの時間も、うれしい。
効果③
出来そうで出来ないことを1つずつクリアしていく自分が一大発見そんな自分に、まだまだ!と自信がわきます
➡踊らな、そんそん!
お勧めします。踊りませんか?踊ったあとの「お風呂」と「ピール」。そんなおまけも付いてきます。
踊りはストレスへの特効薬
~頭の中真っ白になる時間が、自分を新しくする~
例えばジョギングなら、走りながら、他のことをあれこれ考えてしまいます。
でも、ダンスなら、踊っている最中は、何も考えない無我の境地になれると言います。「頭の中が真っ白」で、これが気持ちがいいのだそう。健康のこと、親のこと、仕事のこと、老後のこと…。あれこれ考えると、不安になったり、落ち込んだりすることも多い50代ですが、踊りは、そんなストレスを忘れさせてくれる特効薬になっています。ほんの小さな子どもでも、音楽が流れると、リズムに合わせて、自然に体を動かすし、大人だって、かつてはお祭りで、太鼓を叩き、踊るのが普通でした。「踊ることは、人間の本能なんですよ」。
本能に応えるから、体と気持ちと魂が喜ぶのだと言います。
「踊りを知らなかったら、こんな喜びも知らないまま死んでたかも。もったいない」という発言も、飛び出しました。踊りの魅力は、まだまだ奥深いようです。
みんなの声 ~音楽あるところ、踊りありって、自然なこと~
◆落ち込む日がなくなりました
「頭の中が真っ白になる」とは、踊りに集中して雑念がなくなることだといいます。 1週間に1回でも、そんな時間を持つと、それだけで頭の中がスッキリして、たとえ前日まで落ち込んでいたとしても、忘れてしまうそう。踊って、お風呂につかればハッピー。悩み多かった過去がウソのように、ダンスを続けるうちに、落ち込む日がなくなってしまったそうです。
◆笑って踊って、幸せです
「役者は自分が泣いちゃいけない」と言われるのと同じで、踊りも、本人は感情を
抑えて観客を感激させるのが、本格派なのだそうです。けれど、私たちはプロじゃないのだから、そこまでは必要なし。「楽しい」「悲しい」を、素直に表現してしまえばいいというお話でした。気持ちをそのまま出せるから、踊りは楽しいのだそうです。
感情の起伏をはっきりさせると、普段の表情も、イキイキします。
楽しい曲に合わせて、ニコニコ笑いながら踊っていると、笑顔が日常化してくることもあるそうです。いつも笑っているから、自分も幸せ、家族も幸せなんて。
◆踊った後のピールが最高!
踊って汗びっしょりかいた後は、なんと言っても、冷たいビールが最高だと言います。「この1杯のために、踊っているようなものかしら」と言う人もいます。
「ビール会社でダンス教室を開けば、通うのにね」との言葉も出るほど、ダンスとビールの相性はいいようです。「踊った!汗かいた!ビール飲んだ!」で、みんなでニコニコしながら帰っていけばストレス解消。
「人生は意外に単純なものだった」と実感するそうです。“切れる"子どもの問題が話題になっていますが、「子どもだって、踊れば、心が安定して、突然“切れる"ことはなくなるはず」とも言います。
◆踊らな、そんそん!
精神が肉体を先導すると思っていたけれど、手足に先導されて自分の心が変わることもあることに、ダンスを始めて、気付いた人もいます。
心がこんなに豊かになるのに、「これを知らないで生きていたら、人生半分損した感じ。使える体があるんだから、もったいない」と言います。ダンスの教室は、圧倒的に、女性で占められるのが現状だそうです。
フォークダンスだって、阿波踊りだって、お祭りの踊りだって、男女共に踊ってきた歴史があるのにね、が女性たちの感想です。踊らない男たちは、頭でっかち。体を使う喜びに目覚めてないのだから、かわいそうとのことでした。 それはともかく、とりあえず、始めませんか?
5.案ずるより産むが易し。初心者コースは、身近にあります
踊りのはじめ方
子どもの頃に覚えがある人も、まるっきり初めての人も、スタートうインは一緒。
美しい音楽で、無理なく、基本動作から、楽しませてくれる先生との出会いを求めて下さい。
ステップ ①
雑誌『ケイコとマナプ』、 近所の公民館やスポーツクラプ、カルチャーセンターのプログラムを調べてみる。
ステップ ②
何を習おうかと迷ったら好きな音楽、好きな曲で体を動かすつもりで選ぶのがお勧め。
ステップ③
まず、見学。できれば、体験入学する。自分に合った雰囲気や、先生とお話してみること。相性を確かめましょう。
50代は、ダンス年齢期
50代の女性に踊りを勧めると、「あなたは、子どもの頃にやっていたのでしょ」
「もともと体が柔らかかったんでしょ」と、言われると言います。
想像できない世界だけに、なんとなく気後れして、尻込みしてしまう気持ち、分かります。
でも、出席者によれば、経験のあるなしは、一切関係ないそうです。
誰でも、始めてみれば、最初は上がらなかった脚がちょっと上がり、次にまたちょっと上がる……という具合に、きっと踊れるようになるそうです。10年やって、60代、70代で花開く人だって、たくさんいると言います。若い頃に始めると、技術を競うダンスになりがちですが、50代からのダンスは、体づくりと、自分を楽しませるためのもの。
心が安定して、楽しむ余裕もたっぷりの50代こそ、今が始めるのにちょうどいい
時期です。
「やろうと思えば、すぐに出来るのがダンス。思い立った日が、吉日です。ぜひ
最初の一歩を踏み出してみて」と、出席者全員から熱いエールが送られました。
踊りをはじめよう! ~やらない理由よりやる理由がいっぱいです~
◆初めて習うなら、情報誌を活用
「始めてみようか」と思い立ったら、情報誌を活用するのがオススメだそうです。
あらゆる種類の、ダンス教室の情報がいっぱい。家の近くで、通いやすそうな所を選んで、まずは電話してみてくださいとのことです。その対応ぶりで、だいたいの善し悪しが分かるそうです。良さそうと感じたら、早速見学して、体験入学です。
教室選びのポイントは、自分は“楽しみながらやる派"なのか、‘’少し頑張って鍛練派"なのかを考えておくことだと言います。
目標や性格に合った教室を選んで、長く続けていけるのが理想です。 また、先生との相性を見極めるのも、続けるためのポイントだと言います。
とにかく、尻込みしないで、片っ端からドアを叩くつもりになるといいそうです。
「たいていの教室は、見学自由だし、見てから決めればいいのだから、気楽に」とのアドバイスでした。
◆気軽に学べるカルチャースクール
もっと気軽に始めたい方は、まずはカルチャースクールやスポーツジムのダンス教室が便利なようです。
月謝も安いし、お付き合いや発表会のための経費がかかることもないそうです。 スポーツジムなら、お風呂やサウナ付き、タオルも使い放題などというところもあってお得だとか。
「月1万円前後で、楽しくて、健康になるんだから、本当に安い」と言います。
基礎が身について、先へ進みたくなったら、その時、改めてレベルに合った教室を探せばいいとのことでした。
◆生徒になるって新鮮!
「教室では、自分が一番年上」という人は、「一生懸命の若い子たちに囲まれて、青春時代に戻ったよう」と言います。
仕事では、かなりのキャリアでも、教室では、ただの一生徒。先生に叱られて、小さくなるのも、新鮮なのだそう。考え方ひとつで、どんな状況も気後れせずに楽しめるようです。
仲間と、ビールを飲んだり、食事したりの時間を大切にしている人もいます。
「週に1度、1時間ぐらい踊るだけで、こんなに人生が楽しくなるとは、まるでステキな拾いものした気分」と言う人もいます。
◆みんな一緒に、「Shall we dance?」
「寝たきりにならない老後を目指すなら、やっぱりダンス!」と提案したいそうです。また、「男性とも一緒に踊りたいよね」が出席者の声でした。体全体を使ってコミュニケーションして、イキイキしているラテン系の男性のように、日本の男性たちも、もっと人生を楽しんで欲しいとのこと。出席者からみなさんへ、Shall we dance?のメッセージ コールが上がりました。