50カラット会議

15号 お酒は百薬の長・人生の伴侶です

2001年8月 発行所 「50カラット会議」

50カラット会議レポート 

15号

 

お酒は百薬の長・人生の伴侶です

 

こんな猛暑が続く夏ですもの、夕方の冷えたビールは、まさに「ごくろうさま」と自分を労るご褒美です。
今月の会議には、「お酒とのつき合いを語らずして、人生は語れない」という、酒歴30年以上の人たちが集まりました。
エッセイスト・押田洋子さん、建築家・貝塚恭子さん、医師・山口いづみさん、デザイナー・井上陽子さん、装丁家・林佳恵さんです。
若い頃は、唯々「飲む」だったお酒が、今は、のどかに「その日のしめくくり」のお酒になったという方々です。
今でも、楽しすぎて、つい二日酔いもあるとのことですが、お酒があるから気合が入るお料理や器への拘りがあるのだそう。
お酒とていねいにつき合う、キレイな時間が伺えました。

 

蛇の道はヘビに聞くシリーズ⑬

やっと、「ひとりでお酒」を嗜める年になりました。

 

目次

1.若い頃は、一人前に認められたくて、一生懸命飲んだ。今はお酒と、自分の時間を慈しむ。
2.お酒の嗜み方、酒席のマナーの原則は楽しむこと。
3.「ひとりのお酒」はのどかにリラックス
4.「誰かとお酒」は楽しくほろ酔う。
5. 「健康のもと」にしておきたい人の、お酒の飲み方。

 

1.若い頃は、一人前に認められたくて一生懸命飲んだ。
今は、お酒と、自分の時間を慈しむ。

お酒を愛する理由

理由①
「今日はおしまい!」の 区切りをつけてくれるのがお酒。疲れも、気になる事も、一旦横に置いて、体と気持ちを解放してくれる。

理由②
夕食には、お酒で料理を 楽しむ習慣になっている。お酒と料理は、相互に引き立て合う、不可分な関係。

理由③
お酒は、ひとりでも美味しい。誰かと飲むなら、気心知れた友人知人との他愛ない飲み方がいい。

➡これからも、よろしく。
年配者が、ゆっくりお酒を楽しむ様子に出会うと、品格さえ感じる。
お酒あってこその、幸せなひとときを大切にしたい。

お酒と人生 ~お酒遍歴は、人生そのものでした~

酒歴30~40年。
振り返れば、20代、30代の頃のお酒は、“大人のしるし"だったそうです。出版社、広告代理店、設計事務所などに就職した方々は、「そこは、お酒が飲めて一人前の世界だった」と振り返ります。
「お酒を飲まないようじゃ、仕事はできない」「しらふでよく生きていられるね」などの先輩の言葉にカチンと来て、飲み始めたのが始まり。
意地で飲み続けたお酒です。アパートの部屋に、空いた酒瓶を並べて、「どうだ!」と自慢した人、給料のほとんどをお酒に投資したという人。バンカラぶりにも、気合いが入っていました。
「お酒を飲んでる自分の姿に酔っていたのかも」との言葉もありました。
意地と気取りで飲み始めたお酒は、最初は、おいしくも何ともなし。
天井は回るわ、もどすわ、気持ち悪いわで、大変な思いもしたそうです。
それが昔の仕事社会の常だったのですが、、懲りずに飲み続けるうちに、今ではお酒がこよなく楽しみになったと言います。
皆さんにとってお酒逼歴を語ることは、人生を語ることでもあるようです。

みんなの声 ~出会い・つき合いの末、伴侶になりました~

◆父のお爛をひと口失敬
晩酌を楽しむ父を見て育ったという人がいます。
小学校の低学年ぐらいから、お酌をするのは自分の役目。お爛を運ぶ時に、コッソリひと口失敬したのが、初めてのお酒体験だったそうです。
お酒は大人の飲むものと、分かってはいたけれど、お酒が家の中にあるのは、当たり前のこととして受け止めていました。
お酒が飲める年齢になってからは、父の晩酌の相手を楽しみにしたそうです。

◆“大人”を気取って飲んだ学生時代
学生時代のコンパで、初めてお酒の洗礼を受けた人も多いようです。
飲み方が分からないから、ウイスキーをビールのように、ごくごく飲んでしまったという人もいます。お酒を飲みながら、吸えないタバコをくわえて、“大人"を気取った思い出もあるそうです。
デートの時の定番は、怪しげで甘いジンフィズや、ジントニック。バーヘ行っても、カクテルの名前を知らないから、ジントニックばかりを注文したといいます。
安いジンで悪酔いした経験があるので、今でも、ジントニックと言うのは、気恥ずかしいような思いがするそうです。

◆付き合い酒も仕事のうちだった
社会人になってからは、一升瓶を机にドンと置いて仕事をするなど、とにかく量をたくさん飲んだ時代だったと言います。
先輩がいる飲み屋に原稿を届けて、そのままお付き合いさせられた場面もあるそう。月末には飲み屋のツケがたまって、苦労した人もいます。
働いて、お酒を飲んで、家に帰ったらバタンキュー。それでも翌朝は、元気で出社したと言うのですから、さすが若かったのですね。
20代から30代は、「付き合いでお酒を飲むのも仕事のうち」だったようです。

◆気の合う人と飲むのが一番
若い頃は、男社会の中で、自分たち女性が認められるためには、男性のルールに
従うしかなかったと言います。付き合いで飲むお酒も、その一つ。
「気が進まない席で、酔っぱらいたくない時は、率先してお酌係になって、自分のコップにお酒をつがせないようにした」との智恵で乗り切ったと言う人もいました。 50代になってからは、そんなお酒の飲み方は、もう辞めたと言います。

◆お酒のない夕食なんて
お酒は、食事をおいしくするものと考えられています。
その日の料理に合わせてお酒を選ぶのも楽しみ。自宅には、様々な種類のお酒を買い置きしておく習慣になっています。
「お酒のない夕食なんて、友達のいない生活みたい」と、お酒は食卓でのステキな相棒のようです。

2.お酒の嗜み方、酒席のマナーの原則は、楽しむこと。

お酒の楽しみ

楽しみ①
晩酌は、日本の伝統。父親たちのくつろぎ方とお酒の楽しみ方からお酒の美学を学んだ。

楽しみ②
酒席が社交場だということは、先輩たちから 学んだこと。相手を楽しませてこそ、一人前。

楽しみ③
お料理や器との相性 まで楽しめるようになったのは、よき酒友に恵まれたからだと思う。

➡「お酒は暮らしの文化」だなんて身びいきってものでしょうか。

 お酒の嗜み ~「飲む」のではなく「嗜む」もの~

酒量を誇った若い頃の飲み方を卒業した今、お酒は、「飲む」ものではなく、「嗜む」ものだというのが、皆さんの意見です。
お酒の嗜みとは、料理や、一緒に飲む相手、会話、酒器へのこだわりなど、お酒を取り巻く雰囲気や文化までも楽しむことだそう。
「この山菜の天ぷらには、やっぱり冷酒でしょう」とか、「中華料理には、この紹興酒が合うわよ」など、それぞれのお気に入りの組み合わせを見つけるのも楽しいのだとか。
いい飲み屋へ行くと、悪酔いしないように、途中で、おこわを少しとか豆を少しなど、お腹にたまる肴を出してくれることがあるそうです。
また、店によっては日本酒を飲むのに、切り子や薄手厚手、各種陶磁器のお猪口が用意されて、選べるようになっているところもあります。
そんな気づかいが、“嗜み派"にはウケています。

 みんなの声 ~お酒、は暮らしを彩ります~

◆親世代がお酒乞楽しむ姿、大好き
仕事を終えて、お風呂に入ってさっぱりしてから、ゆっくり晩酌を味わう。
晩酌は1日が終わってご苦労さんのくつろぎの合図です。これぞ、日本の素晴らしい伝統ではないかと言います。
自分の限界を知って、ほろ酔い加減でやめにする頃合いも、父から教わったものだそうです。
80オ過ぎた母親が、一人でゆっくりお酒を飲む姿はいいものだと言う人もいます。
年輩者がお酒を飲む様子には、品格を感じるのだそう。飲んで幸せになれることが、嗜みのいいお酒でしょうか。

◆器自慢も楽しみの一つ
お気に入りのお猪口を、店に持参して自慢し合う「my猪ロクラブ」を結成したという人もいました。
器のウンチクを傾け合ったり、「次はあの盃で勝負しよう」などと、闘志を燃やすのも楽しいそうです。
また年に一度、日本酒好きが某蔵元に集まって、“酒サミット’’を開催しているという話もありました。そんな時も、参加者に呼びかけるのは、「my猪口を持ってきてください」。これが、知らない人とでも、話が盛り上がるきっかけになるそうです。

◆家族で飲むお酒は、格別な味わい
夫婦二人で向かい合って飲むお酒も、いいもののようです。
「飲むと口が滑らかになって、お互いよくしゃべる。自分の亭主ってこんな人だったのかと、発見するのも楽しい」のだそう。
やっぱり、夫は一番相性のいい相手。一緒に飲むには最高の相棒のようです。
なかには、「用事があって別れた夫と会う時も、お酒があると潤滑油になる」と言う人もいました。
夫婦で飲むときは、家で飲むことが多くなったとも言います。
「外の食事は、散々したからもういい」「家で飲む方がくつろげる」のだとか。
週末、大人になった息子や甥や姪たちが集まって、一緒に食事しながら飲むのも、楽しみな昨今です。

◆お酒は心を近づける
お酒は、心を近づける力があるのではと言います。
話し下手な人でも、飲めば心のたけを打ち明けてくれる人もいます。お酒が縁で、親しくなれる人もいます。
また、「何やってるんだ」と相手に批判的になってしまった時も、共にお酒を酌み交わすことで、許せる気持ちにもなるそうです。
素直に相手を受け入れて、自分をさらけ出せるのも、お酒の効用。
「コーヒーじゃ、そうはいかないでしょう」の言葉に納得です。

3.「ひとりのお酒」は、のどかにリラックス。

ひとりのお酒のいいところ

のどかその①
疲れて落ち込んだ気分も、ふわっと持ち上げてくれるのが、お酒。多少のことは、マ、いいいか!と許せてしまう。
のどかその②
行き詰まって「オシマイ」とした仕事のあとで、ふっと、新しい発想が湧いたりするのも、頭柔らかになるお酒効果。
のどかそそのの③
料理並べて、サスペンスドラマか時代劇見ながららお酒飲む時間はは、、最高!!

➡「ひとりでお酒」は体に悪いというけれど、ひとりで暮らす人も多い。
お酒の嗜みは承知した年代ののどかな時間は、体にも心にも健康の源。

ひとりのお酒  ~お酒は、ひとりでもおいしい!~

家族の形態も、暮らし方も様々な50代。
一人で過ごす場面で、お酒を嗜む場面も増えました。
忙しく働く人は、一日の終わりには疲れがたまって、頭の後ろがズキズキしてくるのだそう。
そんな時、仕事が終わってから飲む一人のお酒は、リラックスのもとです。
お気に入りのスタイルは、お風呂に入ってから、好きなもの、食べたい物を手早く調理しての晩酌です。
ワインを開けて、テレビのサスペンスドラマを見たり、雑誌を眺めたりしながら寛ぐ。
これぞ新しいアイディアのもと、明日への活力なのだそうです。
ほろ酔い加減になると、固くなっていた頭や首の後ろが、ジンワリほぐれる感じがします。
誰かと一緒もいいけれど、一緒にいて楽しくない人と飲むぐらいなら、一人の方がずっといい。
なるほど、一人のお酒は体と心に良さそうですが・・・・。

みんなの声 ~ひとりで、こんなお酒楽しんでいます~

◆多少のことは「明日があるさ」
お酒の時間は、今日一日を振り返って、「あの仕事はうまくいった」「明日また頑張ろう」と考えたり、思わぬアイディアが浮かんだりする時間だと言います。
疲れて落ち込んだ日、なんとなくハッピーじゃなかった日も、一杯飲んでほろりといい気持ちになると、「まっ、いいか。明日があるさ」と思えるのだそう。
心をラクにしてくれるのが、お酒の効用です。

◆自分で自分に祝杯を
一人で飲む時は、解放感を味わいたいので、家で仕事をしている人も、必ずその日
の仕事が終わってからが、原則です。
「きょうの仕事はここまで」の目標を達成してからのお酒は、自分への祝杯になるといいます。

◆手軽でゴージャスメニューが得意
疲れている日でも、お酒だけを飲むことはないそうです。
やはりお酒は料理と対のもの。
一人の場合は、簡単にできる洋風の料理を作ることが、多いそうです。
おいしいハムやチーズを切っただけでも、ワインと一緒に並べればオシャレな食卓が出来上がります。手間がかかって食器もたくさん使う和食は、「ここぞ」という時のメニューです。

◆自分を楽しませるお酒を
一人で毎日飲んでいる内に、キッチンドリンカーになってしまう人の話が出ました。
出席者のドクターからは、心を中々オープンにできない、シャイな人がなり易いのと、気持ちが沈んでいる時、一人で考えごとをしながら飲んでいると、つい量が増えてしまうことがあるので要注意という指摘がありました。
楽しく飲むコツは、一人でも自分を楽しませることに、手抜きをしないこと。
テープルセッティングにこだわったり、音楽をかけたり、花を飾ったり。
「ベッドにまでグラスを持ち込むのは、御法度ですよ」とのことでした。

◆一人で飲んで絵になる女性
男性の酒豪は男らしくていいけれど、女性の酒豪はみっともないと考えられていた
時代がありました。しかし、「男が一人で飲む姿は絵になる」時代は過去のこと。
「そのへんのオジサンが一人で飲む姿より、ジャンヌ・モローが飲んでるほうが、絶対絵になるわよ」と皆さん。
これからは、一人のお酒が似合う女性がたくさん登場しそうです。
楽しくないお酒を誰かと飲むぐらいなら、“楽しいお酒を一人で”のほうが、潔い。
これからは、50代女性が、スマートでカッコイイお酒の飲み方のお手本になれるといいですね。

4.「誰かとお酒」は、楽しくほろ酔う。

 楽しくほろ酔う

ほろ酔いその①
お酒が、ほんとに好きという人と飲みたい。お酒の味、お酒がくれる心の解放感を味わいながら、楽しく酔いたい。

ほろ酔いその②
外で飲むときは、人に見られていることを意識して飲みます。「誰かと飲む」マナーは、
別れ際まで楽しくすること。

ほろ酔いその③
後輩や家族と飲む時はおおらかに話ができる、お酒効果を楽しみます。
料理の楽しみ方は、そういう場で覚えてきました

➡楽しそうに飲む人にはマナーの善し悪しは品格だと心得る美学がある

お酒の美学 ~お酒を愛すればこそ~

イヤな相手とは飲まない!と、切り捨てができるのが、女性たちのようです。
「散々、付き合い酒をやってきたから、もう好きな人としか飲みたくない」と宣言するのも、50代女性ならではの美学です。
お酒の席でも、仕事の話か会社のグチしか話題がない男性はつまらないと、口を揃えます。
あんまり話が面白くないので、時に業を煮やして、「あなた、映画とかは見ないんですか?」と言ってしまったこともあるのだとか。
一緒に飲んで楽しいのは、組織の中であがいてない人、ちゃんと生きてて、おいし
いものを食べてる人という意見も出ました。
イヤなお酒の飲み方をするのは、「お酒に対して失礼」と言う皆さんです。お酒を愛すればこその、「酒飲みの美学」とは、何なのでしょうか。

みんなの美学 ~別れ際に「楽しかった!」が、いいお酒~

◆人前で乱れるな
父親に教えられたことに、「酒は神の水であると同時に、悪魔の水でもある」があったそうです。
「飲むぞという時には、同量の水を飲んでから行け」というのも父の言葉。
つまり、「酒に飲まれるな」が父の美学です。それが、娘の美学になったそうです。飲むと人が変わって急に怒り出す人、グチばかり繰り返す人、挙げ句には洋服を脱ぎ出す人、寝てしまう人。「そういう人とは、次回からもう一緒に飲まないですね」とのことでした。

◆ルール違反はしない
ルールを作って、自分を律するのも、美学です。
お酒は、一日の締めくくりの解放感を味わうものだから、昼間は飲まないと決めているそうです。お酒の楽しみは、夜にとっておく方が、楽しいとのことでした。

◆お酒の飲み方ほ人格そのもの
お酒の飲み方には、その人の人柄、品性、教養、はたまた押さえ込んだストレスまで出てしまうから、怖いと言います。
盃に口を近づけていく人、タダ酒を「ラッキー」とばかりにバカ飲みする人、支払いの時にスッといなくなる人。すべて、精神的な卑しさを感じてしまうので、酒飲み相手としては不評です。お酒は、キレイに飲みたいものだと、皆さん口を揃えました。

◆美学は後輩にも伝承したい
若い後輩を家に招いて、一緒に飲むこともあるそうです。
そんな時は、「アペリティフは何にする?」などと、お酒の順番や、その場に合った種類を、さり気なく伝授するのだそう。
但し、ウンチクだけでなく、やっぱりお酒は楽しく飲むのが、最高の美学。
「一緒に飲むと楽しいです」が、一番嬉しい誉め言葉だと言います。

◆昔気質の美学もある
騒ぐと怒られる、笑うと怒られる、一人の飲む分量も決められている。そんな飲み
屋があるそうです。静かにじっくり、お酒そのものを味わう。
昔気質の下町臓人のお酒の飲み方でしょうか。しかし、たまにはそんな店もいいけれど、黙っているのが辛くて、店を出た途端「さあ、次はどこ行く?」となってしまうのだとか。やっぱり、ワイワイにぎやかなお酒がいいようです。

◆お酒は別れ際が肝心
良いお酒とは、お酒そのものの味だけではなく、料理や人との会話、雰囲気を楽しむゆとりがあるかどうか。別れ際に、「ああ良いお酒だったな」と思えるかどうかが、決め手でしょうか。

 

5.「健康のもと」にしておきたい人の、お酒の飲み方

お酒の不文律

その①
さすが、自分の限界は承知しています。でも、つい気持ちよくて調子に乗りすぎると二日酔い。
その②
「料理が主役」の飲み方を心がけます。まず、蛋白質を胃に入れてあとは少しずつ時間をかけてが、健康の秘訣。
その③
惰性でダラダラ飲むは、もうしません。体力がある人には、歌ったり踊ったりの飲み方がお勧め。発散して、朗らかに。

➡健康にいてこそ美味しいお酒が楽しめる
飲んだ分を代謝しにくい、発散しにくい体になっていることは自覚しておきたい。

健康とお酒の飲み方 ~ムリが効かない体の「飲み方管理」~

“酒は百薬の長"と言うけれど、体力も体調も外見も、若いときのままと言えなくなった今、これまで通りの飲み方でいいのでしょうか。
医者から、「高脂血症状の気がある」からと、食事に注意するよう申し渡されたという人、最近肥満が気になるという人。
おいしいお酒で、つい調子に乗って、時には二日酔いしてしまう人もいます。二日酔いも、昔は「エエイ、飲んじゃえ!」の結末だったけれど、今は「嬉しさのあまり、飲んじゃった・・」の結末だそうです。原因はともかく、結末は同じ「二日酔い」。大いなる反省材料です。
愛するお酒をこれからも楽しく飲み続けるためにも、みなさん、今後の健康管理が気になっています。
女性は、体が小さい分、男性より肝機能障害になりやすいとの指摘もありました。
無理が出来なくなった分、賢い飲み方、研究中です。

みんなの声 ~「百薬の長」にしておくための飲み方~

◆高脂血症に要注意
お酒を飲んだ時、甘いものが欲しくなるという人がいます。
「私は水ようかん」「あんこ」「ウィスキーとチョコレートの組み合わせ、おいしいわよね」などなど。けれど、これが要注意なのだそうです。
幼児と年輩者は、糖質をエネルギーに変えるけれど、私たち50代の体は、タンパク質をエネルギーに変える回路を使うのが、本来なのだとか。
お酒を飲んで甘いものが欲しくなるのは、その回路がずれている時だと言います。
お酒を飲む時は、チーズや豆腐、豆類などタンパク質を一緒にとるのがいいそうです。糖質の取りすぎは、高脂血症のもとだと、ドクターは言います。
また一気飲みも、急激に中性脂肪を高めるので、脳梗塞や心筋梗塞の危険性があるのだとか。
夫の浮気でカーッとして、いきなりお酒をガンガン飲んで、多発性の脳梗塞になってしまった患者さんの例もあるそうです。気をつけたいですね。

◆太らないお酒はないかしら?
怪我をして、スポーツクラブも休みっぱなし、移動は車に頼っているうちに、最近むく
むくと太り始めたと、嘆く人がいました。ヒザに負担がかかるようになって、さて、どうしたものか。自分で分析したところ、夜の食事時間が遅いこと、一緒に飲むお酒のカロリーが高いことが原因ではと、反省中なのだそうです。
1週間に2日は、休肝日を作ろうと努力中。休んでいたスポーツも再開したそうです。
ところが、「運動の後のビールがおいしくて」と、悩みは尽きないよう。
「焼酎は太らないと聞いたけれど本当かしら」「ワインは体にいいから、たくさん飲んでも大丈夫?」など、太らないお酒情報を求めています。

◆元気な人には、発散型がオススメ
お酒を健康的に飲むなら、二人以上でしゃべって騒いで、アルコールをどんどん発散
させてしまうのが、いいそうです。体力に自信があるなら、踊りながら歌いながら飲めば、もっと健康的。にぎやかなお酒は、心にも体にもいいのですね。

◆量を飲んでしまいそうな時は、話相手を探したい
医師の立場からは、一人で飲むよりは、誰かと一緒に飲む方がいいと言います。
一人でウツウツとして量を飲んでしまいそうな時は、たとえ犬でも猫でも、話しかける対象がいた方がいいのだそうです。

◆調子に乗りすぎないように、気をつけたい
今でも「楽しくてつい調子に乗って……」の二日酔いは、たまにあるといいます。
「しまった!」と思うけれど、後の祭り。
そんな時は、熱いお風呂に入って、汗をかくのが解消法だそうです。

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