50カラット会議

9号 私たちの新世紀、始まります

50カラット会議レポート

9号

私たちの新世紀、始まります。

「新年」というだけでも、昨日までのあれこれはともかく、今日からはこれ!と宣言したい気分です。
まして今年は「新世紀」ですもの、私たちの半世紀を土台に、「始まり!」を言い切ってみようと思います。

 

私たちの新世紀始まります

50カラット会議に寄せられた、「これから」

目次

1.「これから、花咲きます」
2.「からだに、力つけます」
3.「暮らしのネットワーク、つくります」
4.「夫と新しい関係、築きます」
5.「子供たちとは、つかず離れず」
6.「親たちの世紀から、学びます」

私たちの新世紀 1.

「これから、花咲きます」

「雑誌などで50代を取り上げる時って、なんだかものすごく“年寄り"扱いじゃないですか。それこそ、女も終わりって感じ。
"枯れた"年代なんて書かれると、ちょっとやめてよねって、ゲンナリ」というご意見がありました。まったくその通り。
なにしろ、50カラット会議に寄せられたお手紙やアンケートには、「50代から人生ハッピー」「50年生きてきたことが自信になって、精神的には楽で自由」「毎日面白くて、自分が大好き」「人生いつだってこれからだ」と、枯れるどころか、花盛りの報告が続々と寄せられているのです。
50年の栄養と知恵と経験が詰まった実が、あちこちで、パチパチと音を立てて、はじけて開花しています。

「姑を送り、ひとり娘も結婚。今までかぶっていた嫁の帽子と母の鎧を脱いだら、身軽になって、スッピンの普段着の自分だけが残りました」
「子どもを産み育て、家庭を守り、いくつも悩みを切り抜けてきた。その経験が財産になって、今は、両手にできることいっぱいです」などの声もあります。
さて、これからどんな花、咲かせましょうか?

花、さまざまに咲きます ~みんなの声から~

◆今まで培ってきたものを、花咲かせる時がきました。
「50代って、今まで隠されていたそれぞれの生きざまが、表面にドーンと出てくる時ですよね」という言葉がありました。
確かに、「若い頃は、自分に自信がなく、下ばかり向いてきたような気がします」という人も、今は、「ありのままの自分を出せるようになった」とのこと。
「人がどう思うかなんて関係なく、自分の考えを、口に出せるようになりました」
「背伸びもしない、見栄もはらない」と、それぞれの“自分らしざを、素直に発揮している様子です。
「周りの50代が、各自個性が出てきて、面白いよ」という人もいました。
しかも、その個性を、突っ張らないでさり気なく出せるのが、50代ならではのしなやかさ。「だてに、50年生きてきたわけじゃないですもん」。
少々の問題には「まあ、そんなもんさ」。少々の壁には「まあ、なんとかなるさ」。肩の力が抜けているのも、いい感じです。
人生の棚卸しをして、身軽になって気持ちのギアチェンジ。
「さあ、これから何の花咲かせる?」が、合い言葉のようです。

◆自由な時間、思い切り、自分らしく使います。
母親業を卒業したら、自分のためだけに使える時間とお金が増えました。だから、
「〇〇さんの奥さん、00さんのお母さんは止め。これからは、自分のために、自分を育てること、始めます」と、多くの50代が話してくれました。
ある人は、生け花や陶芸などの趣味や習い事、ある人は、事務所開設目指して、税理士の資格試験に挑戦、子育てしながら勉強したインテリアデザインを、いよいよ仕事にするぞと、張り切る人もいます。
「混声合唱団で歌いまくるぞ」、「タンゴの教室で踊りまくるぞ」とも。
また、今まで行きたくても行けなかった海外旅行を、計画している人もたくさん。パソコンに挑戦して、「夢は、自分のホームページを開くこと」という人、「若いときに習った英語をブラッシュアップする」人、「どこへでも自由に出かけられるように運転免許を取る」人、「バイクでツーリングに出かける」人……それはもう様々。
「50代になって、他人の痛みが分かるようになりました。人を許したり、優しく寄り添うことができる自分を発見しました」との言葉もありました。ボランティア活動に情熱を燃やす人も多いのは、だからでしょうか。
「50代は、生き方のチャンネルが増やせる時」、そんな言葉に納得です。

◆新しい苗に咲く花も楽しみです。
「輝くダイヤモンドの笑顔よ、もう一度」と、恋する50代だって、いっぱいです。
「40代で離婚。50代で子どもが独立。シングルライフを満喫していたら、どういう巡り合わせか、恋人ができました」という報告も。
「人生捨てたもんじゃないな~」なんて声が、どこかから聞こえてきました。
50代、これまで植えた苗に花を咲かせるばかりじゃありません。
恋愛、結婚、再婚、新しい苗を植えたら、そこにどんな花が咲くのでしょうか。楽しみ、まだまだたくさんです。

私たちの新世紀 2.

「からだに、力つけます」

「夜、ボンヤリと地下鉄の窓に映る自分の姿を見たとき、ああ、年とったなぁ
って感じます」と聞いて、しみじみ「そうなのよね~」とうなずく人も多いかもしれません。
「物忘れが激しくて、集中力が落ちました」「本を読んでも、ドライ アイですぐ疲れちゃう」「テニスをすれば筋肉痛。おまけに髪には白いものがチラホラ」「何かやり残したような淋しさがつきまとう …••そんな精神的落ち込みも、体験しました」と、体の変化を実感する50代です。
40代までは、「女盛り」と快気炎をあげていたという人も、50オの声を聞いたとたんに肩が上がらず、スカートのボタンは前で止めて後ろに回す事態。 こんなはずじゃなかったのに"という体の変化に、とたんに気弱になってしまったとか。

年齢のこと、体の変化のこと。見て見ぬふり、気付かぬふりで走り続けてきたけれど、「このへんで、50代の体を見つめ直さなきゃね」というのが、皆さんのご意見です。
新世紀を迎えて、50代は、「ダイビングしたい」、「フルマラソンを完走したい」など、やりたいことを可能にする体づくりに乗りだします。

体力、気力を整えて、キレイ新世紀 ~みんなの声から~

◆食生活、見直します。
とても人ごととは思えなくなったと、生活習慣病予防には、皆さん大いに関心がありました。特に、コレステロール値をアップさせない食生活の工夫が中心です。
「テレビの健康番組や雑誌の情報も、真剣に見ちゃいます。そうか、“血液サラサラ食品"がいいのねって思うと、すぐに実行」という人もいました。
「自然に、肉中心から魚中心のさっぱりメニューに変わりました」という食生活で、意識するようになったのは、「野菜をしっかりとろう」ということだそう。
ゴマや梅干し、らっきょう、ジャコ、ひじき、納豆といった伝統食も、“長寿食"として、俄然注目を集めていました。新世紀の食生活のモットーに、「太りすぎ注意」を挙げた方も目立ちます。健康とキレイのためのダイエット開始です。
「将来の目標は腹6分だけれど、とりあえずは、腹8分目で頑張ります」という人、
「物足りないと、“ドカ食い"に走りそうだから、食事の最後は、ちょっびり甘めのデザートでしめて、ストレスのたまらないスリムを目指します」という人など、エ夫もさまざまです。

◆筋力、脚力、つくり直します。
「とにかく体を動かそう」と、決意した人は大勢います。
「入浴後のラジオ体操と、週に一度のウォーキングで、肩こりや関節の痛みが多少やわらいだ感じ」「少々贅沢ですが、個人指導のスポーツジムに通って、正しい筋肉の使い方指導を受けながら、減量に成功」など、体験報告も届いています。寄せられた情報では、一番の人気がウォーキングでした。毎日、家の周りを30分程度の人から、駅までの道のりを自転車に乗らず40分歩く人。犬の散歩ついでに、朝晩歩くという人など、ウォーキングは、体を動かす習慣づくりに、最適のようです。
他にも、ゴルフやテニス、水泳、アクアビクス、スポーツジムでの筋カトレーニングや、体操、ダンス、登山にと、意気盛んな挑戦がされています。
「人生80余年。まだまだ先が長いから、今体を動かすか動かさないかで、これからに差が出ますよ」の言葉に、「なるほど」と、決意も新たになりました。

◆三位一体のキしイ、目指します。
「体調が悪いと、心まですさんでくる」「気持ちのタガがはずれると、体の線まで ダラッとしてしまう」というわけで、心にも体にもたっぷり栄養が大切なようです。
「若い頃は、自分が嫌いだったけれど、今はよくやってるじゃないと、自分を誉めてあげるんです」という人は、その自己愛が栄養になって、身だしなみにも磨きがかかったそうです。
また、「カッコイイ50代は、例外なく姿勢のいい人。これなら私にも目指せます」と、まずキレイな姿勢を目指すという人もいます。
体力、気力、外見、どこから始めても、磨けば、すべてが輝き出します。

私たちの新世紀 3.

「暮らしのネットワーク、つくります」

40代までは、同世代が集まっての話題は、とかく夫や子どもの出来不出来に終始しがちだったといいます。
けれど、50代になったら、お互いの興味は、“その人個人"へと移行。
お互いの環境や立場を乗り越えて、個人としてつながれるようになりました。
そこで、多くの皆さんが、もっと楽しく前向きに、‘‘個"と“個"を結ぶネットワークづくりをしたいと、考え始めています。
「とにかく、外の世界に翔たきたい」「同じ価値観を持った人と、意見交換しながら、自分を高めたい」「仲間をつくって、励まし合ったり、アドバイスを受けたりしながら、交流のある50代を過ごしたい」など、仲間づくりへの意欲に燃える声が、たくさん寄せられました。
手前味噌ではありますが、「『50カラット会議』を知って、同志と出会えた気分です」という、嬉しいお便りもいただきました。
皆さんの暮らしの中では、どんなネットワークが元気ですか?

話していると、心は元気になっていく ~みんなの声から~

◆同好ネットワーク、充実しています。
「ヘルパーの仕事で知り合った仲間とは、お互いの思いや考えを、気楽にオシャベリしています」「会社時代の友人が、訪ねてくれて、心のつながりが深まりました」等、職場の交流が、そのまま暮らしのネットワークになっているケースも、多いようです。また、趣味やボランティアを通じて、交流を楽しんでいる人たちも、大勢います。
「俳句の仲間がいます」「キャンプ仲間や未亡人仲間と一緒に、定期的に飲み会を開いて盛り上がる」「テニス仲間とオシャベリ。合言葉は『いい女になろう!』です」
「親しい友人と、寄席に行く会を作りました」等、様々な報告が集まりました。
女性だけの書道展を開いたり、仲間で、エコロジーショップを開く、朗読劇の公演を企画する等、ネットワークを通して、次々と、新挑戦しているグループもありました。ネットワークというほどではなくても、気の合う友人と、観劇やコンサートの後で感想を語り合いながら、食事するのも楽しみの一つ。「一緒に笑うのがいいみたい。ストレス解消になるし、脳も活性化しますから」とのことでした。

◆新しいお付き合い、検討中。
身の周りだけでなく、広く、外の世界に目を向けたい女性たちもいます。
「興味があるテーマの研修会や講演会があったら、積極的に出かけています。全国から集まる、ステキな女性に会えるチャンスだから」。
また、50代家庭にも、パソコンが広まり始めました。
「最近、Eメールで、大学時代の仲間たちと、旧交を温めています」「デジカメを買って、友人にメールで写真を送って、楽しんでいます」等の声も、続々です。
男性とも、気軽に友だち付き合いできる年代になったという意見もありました。
「結婚相談所に入会したけど、結婚したいというより、親しくお付き合いできる同世代の男性の友人が欲しいから」という人もいました。
これからは、男女混合の、新しいネットワークの可能性も、拡がりそうです。

◆我が家拠点に、もっと交流を拡げたい。
子どもの独立と同時に、夫と二人暮らしになった家を、リフォームしたり、大人仕様に建て替えた50代も多いようです。
別々だったキッチンとリビングを一つにしたり、対面型のオープンキッチンに改装したり。「“集えるキッチン"を住まいのポイントにした」との意見が大半でした。なかには、バーベキュー用に庭を広くしたという人もいます。
おかげで、我が家が、コミュニケーションの基地になりました。
「新しいお料理、覚えたの」「珍しいワインが手に入ったわよ」と声かけて、お招きする。夫もお客さまも総動員で、料理を作るところから、みんなでやるのが楽しいのだそう。「料理する時って、誰でも、自分のカラをはずして“素"に戻るでしょ。初対面の人とでも、親しくなれるチャンスなんです」とか。
「土日のいずれかは、家族以外の誰かが、必ず食卓にいますね」そんなライフスタイルが、定着した家庭もありました。

私たちの新世紀 4.

「夫と新しい関係、築きます」

「1年の3分の1は出張だった夫が、部署が変わって、一緒に過ごせる時間が長くなりました」
「リストラで、夫が第二の職場に変わりました。今まで、夜10時、11時だった帰宅時間が、いきなり、6時になりました」
「単身赴任から、夫が戻ってきました」
「定年退職して、毎日、家でブラブラしてますよ」等、会社人間だった夫たちが、家に帰ってきました。

その夫と入れ替わるようにして、子どもたちは結婚、就職と、家を離れていき
ました。
そこで、夫婦二人に戻った家庭では、嬉しい、楽しい夫との第二章あり、戸惑いあり……。様々な新世紀が、始まっています。
「夫が、初めて卵焼きを焼きました」から、「夫婦二人で、ヨーロッパ旅行に行きました」等まで。
夫が家に帰ったら、どんなドラマが生まれたのか。
その一端をご紹介します。

望みは、惚れ惚れできる相棒 ~みんなの声から~

◆楽しい、嬉しい。
帰宅時間が早くなった夫とは、一緒に夕食を食べる機会が増えました。
好きなお酒をチビリチビリやりながら、世の中のニュースや一日の出来事を話してゆっくり食事するのが楽しみという声、多数いただきました。
「昔は、子どもの話等、必要なことだけ話すという感じだったのが、今は他愛ない話でも盛り上がる。食事の時間が、いいコミュニケーションの場になりました」。
「食事の量も、好みも同じ」だから、気も使わず、一緒に食べる相手として、夫は最高」という等、いろいろです。
夫婦二人になったら、食卓を楽しむ余裕が生まれたという人は多いようです。
ランチョンマットを使ってみたり、料理によってテーブルクロスを変えてみたり、小さな花を置いたり……。
二人になったら、遊び心で食卓を演出。そんな楽しみも生まれました。
月に1度くらいは外食して、外の雰囲気を味わうのも新鮮な喜びだそうです。食事だけでなく、遊び相手としても、夫はよい相棒になりました。
「休みの日は、夫とドライブ。海の見える所に行ったり、あてもなくただ車を走らせたり」。
温泉旅行を楽しむ人、夫の趣味の釣りにつき合う人、映画に行く人、一緒にゴルフする人、山歩きする人……様々です。
「若い頃と違って、夫と妻というより、お互い、ありのままの自分でいられる相手という感じ。一緒に行動していると、精神的にもラクだし面白いんですよね」
久しぶりに向き合ってみた夫は、なかなか刺激的な仲間でした。

◆夫、厨房に入る。
夫は、今までやらなかっただけで、実は料理好きだったと、発見した人もいます。
「夕食づくりは、1週間交代。何が出てくるか楽しみです」「自分で釣った魚を、天ぷらに揚げてくれます」と、なかなかの料理人ぶりが、伝わってきました。
但し、「狭い台所に、本格的な中華鍋や巨大な包丁、ベランダには、スモーク用セット。本格派もいいけど、煙モウモウにされると、時に頭に来る」こともあるのだとか。
でも、料理初心者の夫には、ひたすら誉めまくるのが、妻の知恵。「少々アヤシゲな
味でも、大げさに感謝。鍋や道具を洗ってもらったときは、やっぱり、あなたが洗うとキレイ。力があるから」と、持ち上げるのだそうです。

◆二人三脚の歩調が、合れない時もあります。
とはいえ、「夫、帰る」に、戸惑う人もいます。
「14年間も単身赴任。その夫と突然二人きりになって、何を話していいか分からない」「夫がいない時は、趣味やボランティアや観劇と楽しみいっぱいだったのに、今は出かけようとすると、夫がいい顔しないんです」という具合。
せっかく夫婦二人の食卓なのに、「会話ベタな夫は、何を話してもケンカ腰。シーンとしてしまうことが、何度もあります」という人も。
新世紀、夫との関係をどうつくるかの「正念場です」という言葉もありました。

私たちの新世紀 5.

「子ども達とは、つかず離れず」

進学、就職、結婚など子どもたちが巣立つ時。
50代家庭でほ、子ども乞のぐる嬉しいニュースが飛び込む新世紀が始まります。

◆巣立った子どもたちが、新しい幸せ、運んできます。
「娘二人が社会人になったと同時に、50代。自分に万が一のことがあっても、娘は生きていけると思ったら、解放感がありました」という人がいました。
「ある日、息子が、ガールフレンドを連れてきた」「娘が、結婚します」等、突然舞い込んだ知らせも、淋しさと同時に、役目を果たして、肩の荷が下りる、一安心のニュース。
また、成長した子どもたちとは、新しいコミュニケーションが生まれました。
「娘とは、女性の生き方について等、母親としてより、女同士の会話が増えました」
「家庭を持った子供とは、お互い、おとなとして認め合うことができるようになって、素直に話ができます」。
夫婦二人に娘の友人、ボーイフレンドを交えて、家で楽しく飲んだり食べたりしたのも、世代を越えた交流でした。
娘と一緒に、海外旅行を楽しんだ人もいます。
「留学した息子を訪ねて、初めてアメリカヘ行きました」というのも、子どもが運んでくれた、思わぬ機会でした。

◆孫の誕生に、大喜びの人もいます。
「娘夫婦が、孫を連れて遊びに来たときの食事は、大騒ぎだけれど、
一番の楽しみ」「3世代集まると、今日はめでたいと、みんなでビールで乾杯します」という言葉も、寄せられました。
「息子夫婦が同居してくれる」ことになって、家族が増えた喜びも、踊るような文字で綴られていました。

◆もう、知らない!
子どもに関しては、心配のタネは尽きません。
結婚したらしたで、「結婚生活がうまくいってない様子」に心配。「就職が決まらず、プータロウ」の子どもにどうしよう!「反対を押し切っての息子の転職」で、心労のピーク、5キロも痩せてしまったり。
また、家族が増えたのはいいけれど、息子のお嫁さんと波長が合わずに、ストレスをためている人もいます。
「親を送って、娘の結婚、息子の独立 …••。“空き巣症候群"というのでしょうか。お
腹の力が抜けて、目の前が真っ白になってしまいました」という人も。子どもの巣立ちは、親にとっても、1つのターニングポイント。
なんとかここを軽やかに、乗り越えていきたいものです。

私たちの新世紀 6.

「親たちの世紀から、学びます」

巣立っていく子どもたちがいるかと思えば、人生の卒業を迎えようという親たちがいます。老いていく親とどう向き合うか。これも50代の新世紀の課題です。

◆介護始まりました。介護中です。
「88オの私の母が、兵庫で一人暮らし。90オの夫の母が高松で一人暮らし。その 2人の親をみるために、兵庫には週3回、高松には月1度、名古屋から、定期的に、帰省している」という人がいます。
「幸い、まだ2人とも、介護の必要はない」とはいうものの、「将来を考えると不安」とのこと。
「今は元気だけれど、親は、いつ倒れるか分からない」と、同じような不安を抱えている50代は、他にもたくさんいました。
現在、親を介護中の人たちからも、多数の報告が届いています。
「入院中の母の世話と、妻と子に先立たれた義父の介護の真っ最中です」
「介護が長引くにつれ、兄弟たちやその連れ合いに疲れが目立ち、兄弟間に思いやりがなくなっているのが心配」
「自分より弱くなってしまった父に、つい強くでてしまうことがある。そんな自分に、腹が立ちます。心の中の鬼との戦いに、疲れ果てることも」等、親の介護は、50代の心に、波紋を投げかけているのは確かなよう。
老いていく親の姿は、これからの自分たちの生き方を考える、教師かもしれません。

◆送りました。
親を送った人たちからは、「介護から看取るまでの間で、いろいろな人間の、弱さや
エゴとも向き合った。母を送ったあとは、しばらく無気力状態になってしまいました」
「親が先に逝くのは分かっていても、心に大きな穴があいたような気持ちです」等の言葉が寄せられました。

◆親たちから、これからを学びます。
元気な親との暮らしを、楽しんでいる人もいます。
「92オの義母は、毎年2、3回は海外旅行に出かけるし、オシャレでキレイなんです」
「101オの父に言わせると、50代は“ひよっ子"だそうです」等、親から学ぶことは、まだまだ大。
「娘に自分たちの経験を話し、母から母世代の経験を聞くのが楽しみ」という人も。
「81歳の母が、人生のお手本だった。だから私も、後輩のお手本になれるような、ステキな生き方をしたい」と、50代になってから、親を追い越す目標を立てたという話もありました。

2001年1月 発行所 「50カラット会議」

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