2002年9月 発行所 「50カラット会議」
50カラット会議レポート 26号
50カラットチャンネルがほしい!
「プラズマテレビの前に、オットマン付きマイチェアに座って、大好きな世界の映像に浸っていたい」、そんな時間がうれしい50代です。
初めてテレビが家に来た日、テレビの前の家族団らんのひとときに、なつかしい思い出いっぱいの50代は、引っ越せば、まずテレビの位置を決めたほどに、テレビが暮らしの潤いだった生活を続けてきました。夢中になった番組は、今でも題名やシーンを鮮明に思い出しますし、動く映像が運んでくれたアメリカ文化やファッションの流行、化粧品の新製品は誰よりも早く取り入れようと張り切った思い出になっています。そんな私たちなのにと、最近、テレビに不満です。衛星放送やケーブル放送のチャンネルが増えて、あたかも百人百様の関心に添う時代のような宣伝ぶりなのに、作る人達って、「50代」ご存じないのかも…と歎くこの頃です。
小中学生の頃見続けたあの番組この番組に、その頃の親たちの姿まで重ねて思い出せるほどに、テレビは心ときめくものだったという人達が集まりました。最近サッカーのワールドカップで、久々に家族が大画面の迫力を求めてリビングに集合。「久々に、家族でテレビやりました」
「体と頭を使い切る人間に、久々感動しました」が、第一声。チャンネルは増えるけれど、この頃、私たち置いてけぼり?テレビで育った50代の、テレビに求めること。聞いてください。
- 1.わたしたちの「テレビ生活史」いまさらテレビとは別れられません。
- 2.テレビに求める情報と見ごたえ。キレイ、気持ちいい、そうだったのか!と見ていたい。
- 3.「面白い番組」「嫌いな番組」 だから、テレビが好き。
- 4. 50カラットチャンネルが出来たならこんな番組はいかが?
1.わたしたちの「テレビ生活史」
子供の頃、テレビは家族揃って楽しむ文化だった。
「パパは何でも知っている」「うちのママは世界一」「私の秘密」「事件記者」「バス通り裏」「シャボン玉ホリデー」」「夢で逢いましょう」「ひょっこりひょうたん島」「名犬ラッシー」「てなもんや三度笠」日曜日の大河ドラマ・・
〇家族団らんの道具だった。 時間がくると、カバーを上げて、皆で「見ること」に感動した。
〇憧れのアメリカ文化を覗く道具だった。 マンガも、ホームドラマもアメリカ製だった。
〇多くの人に共通の情報が届く道具だった。
ご成婚パレード、力道山のプロレス、教育番組。
テレビには、いつでも何かを見せてもらえるはずという期待がある。
いつのまにか、テレビは部屋の数だけある状態になりました。家族の生活時間差や関心の違いもあるけれど、一番の引き金は、チャンネル間の視聴率競争から始まった「個室に向けて飛ばし始めた電波」だったのではないでしょうか。
ひとりで見たい番組が増えました。
「そうよね。私も、ドラマはひとりで見たい。気恥ずかしいし、どっぷり浸かれないでしょ」「体力がないと、見ていられない番組もありますよ。人が罵られたりするのを、50代は笑って見られないですよ」。
家族が、それぞれの体力や気力で見ていると言われると、家族の数だけのテレビも納得します。その煽りなのでしょうか。
最近、いつでもスイッチを入れれば安らげるとか、潤いに出会えるというわけにはいかなくなりました。それでも、テレビと二人三脚の暮らしが長かった50代は、最近、プラズマテレビを置いて、家の中に「ホームシアター」的空間を作りたいと計画したりします。
テレビの前に座ったけれど、見たい番組が見当たらないのは困るのです。
いまさらテレビとは別れられません。
◇黎明期を共有したテレビと50代
テレビは、家族の宝物だったから、ピアノ同様カバーがかけられて、上にはフランス人形が置かれていた家庭が多かったのを思い出します。「父親がマイホームパパの走りだったので、早くにテレビがやってきました。その頃は、NHKだけで、生放送だけでしたよ。テレビも、東芝の前身のナオナラというメーカーで当時10万円。子供ながらにその高価さに驚いた記憶があります」と言うのは、若林みどりさんです。もちろん、子供にチャンネル権などあろうはずもなく、親が「見ましょう」という所に同席するという具合でした。
アニメやドラマも、初めはすべてアメリカ製。映画館で見ていた動く映像が、家庭で見られる感動は、今もテレビ大好きの源です。
◇いま、テレビは暇つぶし。いまさらテレビとは別れられません。
極端に言うと、「半身浴する30分間、バスルームでテレビ」という見方があります。何かしながら眺める、目のヒマを埋めるものになりました。
サッカーのワールドカップの期間は、大画面テレビのあるリビングに集まってきた家族も今はまた自分の部屋に戻りました。
50代の私たちも、アイロンをかけながら、食事しながら、眠気が襲うまでの時間をベッドの中でテレビという生活に戻りました。
◇けれど、テレビに没頭する時間大好き。
最近、プラズマテレビに変えたという人が2人いました。「家の中に劇場スペースができたよう」「風景や美術番組は、そりゃあキレイなのよ。臨場感がすごい!」と絶賛しています。プラズマかどうかは別としても、50代家庭のテレビは大型です。ソファで寝そべってのテレビは快感ですが、最高の席は1つなので、夫婦それぞれがマイチェアというレイアウトに変えたという人もいます。椅子は、オットマン付きの王様気分で座れるものを選びました。まだまだ現役の50代には、家庭でのくつろぎ場所は、やっぱりテレビの前。臨場感あるテレビ画面に、ゆったりした椅子を整えています。
◇見たいテレビ番組は、気分も入れ込みたいので「ひとりで」がいい。
家族といえば、今は夫婦だけという家庭が多くなりました。「夫婦で見て、会話が生まれるということを意識する年ではありませんよ」とは言うものの、「『美の巨人たち』とか、美術番組は一緒に見ます」と言う貝塚恭子さんのように、共通の趣味をテレビで楽しむ方がないわけではありません。
でも、ひとりでテレビは、中々いい時間です。語学をかじってみる、思いっきり胸が痛む恋愛ドラマを見る、家族がそれぞれ部屋に引き取った後のリビングで、グラス片手にニュース番組を覗くというのは、至福のとき。なのに、見たい番組がないと、かなりはぐらかされた気持ちになります。
2.テレビに求める情報と見ごたえ
テレビで、にわか専門家になろうとは思わない。 出演者同士の社交場を見せられるのもゴメン。
人をいたぶって笑う、血生臭いのも、もう辛いだけ。
〇感動を求めて見る番組がある。 人間の頭と体と精神を一生懸命に使う姿には感動がある。ワールドカップ、プロジェクトX、DASH村、はじめてのおつかい。
〇生き方や暮らしに役立つ番組がある 見終わって、一つ利口になったという満足感が残る番組が好き。天気予報、地域ニュース、健康番組、旅行グルメ案内、語学趣味の学習、生活術
〇臨場感を楽しむ番組がある。 テレビならではの視聴覚情報には、リアルタイムの興奮もある。ニュース、スポーツ競技、料理講座、紀行風習、音楽芸能美術の鑑賞、ショウ他
おちゃらけは要らない。
あれこれテレビは見るけれど、時間がきたらスイッチを入れるのはニュースの類。何となくチャンネルをスイッチしていて手がとまるのは、暮らし方情報です。 そこが、タレントの顔で手が止まる年代との違いでしょうか。暮らし方情報といってもいろいろです。旅番組、どこにどんな味があるというグルメ番組から、「伊東家の食卓」「ためしてガッテン!」のような生活の知恵番組まであります。
その上、年をとるのは誰も初めてというわけで、年齢相応、体力相応の食生活や運動の取り入れ方をテーマにした番組には、思わず身を乗り出します。これからは、いつかは準備したいケア付きマンションについても、レストラン探訪同様の熱心さで見てみたい情報だといいます。 それにしても、氾濫するおちゃらけには、勝手にしてという気持ち。テレビが好きとはいえ、テレビの前に座るときは、それなりの期待があるのです。ただの時間つぶしなら、もうすこし気持ちいい過ごし方を持っています。
キレイ、気持ちいい、そうだったのか!と見ていたい。
◇キレイが好き。
ハイビジョンになって、プラズマテレビの大画面を備えてみると、風景への臨場感は予想以上の素晴らしさ。
「『美の巨人たち』なんて、そこにあるのに触れられないというほどの臨場感。今度はあの美術館に行こう!なんてことになります」とのことです。
自然紀行番組も、「海の中の世界、引き込まれます」、「『世界の車窓から』という小さな番組も、すっかりファンになりました」と、魅惑されっ放しのようです。
◇気持ちいい番組が好き。
「ただキャーキャー言うレポーターが出てくる旅番組って興ざめです」「たくさんのタレントが、畑違いの話にコメントするワイドニュースってわびしい」「人を笑う、ののしる様子が見せ場になっている番組って、つらいだけ」と、本物志向になりました。
上っ面の話につき合うほどヒマじゃないというところです。お笑いでも、芸の世界で楽しみたい50代です。
◇そうだったのか!が好き。
50代は、知識欲も旺盛です。家族構成も変わり、暮らし方も変わり、体も変わって、生活術にも転換が必要になりました。
生活術は、「百聞は一見にしかず」というジャンル。中でも料理は、「卵白を泡立てる時の仕上がり具合、ソースづくりの時の煮立て具合など、画像があって初めて伝わることがいっぱい」。放送用テキストを編集する河村明子さんの言葉です。50代だから誰もがお魚を下ろせるわけではないし、料理の基本を承知しているわけではない時代です。
「50代向けの雑誌で、料理の基礎知識を特集した時は、企画段階での抵抗感にもかかわらず、大好評でした」というのは、雑誌編集者の若林さん。
暮らしも体も変わった50代は、食生活も転換期。50代の健康感を育てる料理番組には期待が高まりました。その他、暮らし方の変化に伴う、何を使ってどうするとどんな暮らしに転換できるのかという視点での生活術ガイドも、映像ならではの分かりやすさで期待されています。
◇学習意欲も盛んです。
趣味の専門知識、語学の習得には、目的がはっきりしている50代です。従って、そこで学ぶ知識の活用にも意欲的。
テキストでの資料収集はもちろんのこと、実践の場を求めて、本場へのツアーに参加 する手はず付きというサービスまで求める積極性が特徴です。
スポーツ、園芸、写真、描画、そして各種外国語。学習意欲は、やってみたい暮らし、なってみたい自分に短距離でつながっていると信じる行動力付きですから、テレビ講座には、繰り返し放送する親切心をサービスとして求めています。
3.「面白い番組」「嫌いな番組」
同じニュースでも、年代での関心のあり方は違うことがある。瞬間的な反応よりも、じっくり穏やかに考える姿勢に好感が広がっていく。
〇情報源としてのTV
事実現状を刻々と知りたい。年をとるのは初めて。これからの生活のための基礎知識と技術を習得する情報がほしい。
〇感動源としてのTV
人間が力いっぱい生きる姿に触れたい。人間の知恵や技術が生み出すものに出会いたい。力強い人、美しいものを眺めたい。人の幸せな顔を見ていたい。
〇娯楽源としてのTV
ほのぼのと安らぐ時間の過ごし方に、スポーツ観戦や映画鑑賞は最適。体力だけのお笑い、血生臭い暴力を眺める気力はなくなった。
「一億総白痴化」を目指したパワーで映像のエネルギーを見せて欲しい
ワイドショーの時代らしい。「どのチャンネルに合わせても、同じ話題をぐるぐるやっているから、見終わると変な気持ち。にわか専門家になった気分で、誰かに説明している自分にゾッとしました」という人がいました。
にわか専門家といえば、「一億総サポーター化」したワールドカップは、凄かった。「うちでは、旦那がNHKに抗議したのよ。肝心のニュースが3分か5分。あとはサッカーという有り様にね。なのに、そのうち、自分もはまっちゃって…」と笑う人も。極限まで鍛えられた肉体と精神の美しさを伝える映像に、夫婦ですっかり心酔したそうです。世界の一流がもたらした、幸せな1か月だったと振り返っています。 テレビは、多チャンネル時代まっしぐらです。折角の映像時代、一流の知恵を集めて、現代人の暮らしと心の復活にかけて欲しいと、テレビ大好きな50代も、知恵をしぼるつもりです。
だから、テレビが好き。
◇ワールドカップの感動
「ブラジルの選手なんて、ほとんど動物的。ピューマが動いている感じでしたね。綺麗だった」「これまで見ていたサッカーの45分間って、長かったのよ。それが、ワールドカップの試合は、あっという間。世界のレベルって凄いなと思いました」「男の汗に感動しました」「どこへ行っても、ベッカム。初めはルールも知らなかったのに、決勝戦の頃にはすっかりマスターしましたからね」と、映像パワーにノックダウンされた一同だったようです。
◇大きいハイビジョン画面時代だから…
「劇場中継は、劇場以上! 劇場だと、かぶりつきの席というわけじゃないから、こんなに鮮明に表情が見られないと、感動しました」
「映画も、シネスコープ以来の感動ですよ。あらためて、総天然色を実感します」
「それに、スポーツは、この画面じゃなくちゃって思いますね。ワイドになっただけで、あんなにも臨場感が強くなるものなんですね」と、新しい楽しみが広がりました。
◇最近、教育テレビが面白い。
「以前は、3チャンネルって面白くないというイメージが強かったのに、最近親近感があります」という人に、一同共感しました。
「ボーッと見ているのにほどよい安心感があるのね。俳句の番組、園芸の番組、足の健康を扱った靴の話などなど、ついメモしちゃったりして見ています」
「語学も面白い。学ばねばという気持ちより、新しいものを覗く気持ちで眺めているけれど、生活文化が見えたりで、楽しいですよ」
語学の時間といえば、最近は国際結婚も増えて、孫との会話のために外国語をというニーズもあるのだとか。記憶力減退を考慮して、3日間同じ放送を繰り返しては次に進むような講座を用意してくれないかという要望も出てきました。教育テレビにも、50代からの記憶力と生活背景に合わせた語学講座があるとファンが集まりそうです。 3チャンネルで、最近話題なのは、『ようこそ先輩、課外授業』。「ひとりの人間が真剣に取り組んできたことに触れて、その人のことをもっと知りたいと思うようになっていく子供たちを見ていると、生きた教育の楽しさを感じます」という人がいると思えば、「どうやって伝えていくのだろう?という興味です。見終わると、いつもいい汗を流した感じ」と絶賛する人も。
「男の人は、自分なら何ができるだろう?と、話題にするそうです」と、40、50代層での人気をかいま見る発言もありました。
◇応援、声援しなからみるドキュメンタリー
「『はじめてのおつかい』は、子供の一途さ、一生懸命さが可愛い。つくりものじゃないし、嘘がないから、感動します」「『プロジェクトX』も、泣けます」「『開運、なんでも鑑定団』は、ドキュメンタリーじゃないけれど、人と物の間にいろいろな歴史があって面白いです」とのこと。テレビは、心をキレイにしてくれるひとときでもあるのです。
4. 50カラットチャンネルが出来たなら
50カラットチャンネルは、プラズマテレビの前でマイチェアでのひとときを過ごす50代に、共感と次の行動を提案する番組企画やろうかな。その名も、50CT REPERTOIRESなんて。
〇番組は
50代からの生活基礎知識、料理、住宅の選択と整備、葬祭、介護、交流づくり、働き方、ファッション、健康管理etc.
学習 趣味、語学、娯楽 映画、ドラマ、演劇芸能、音楽、自然紀行、旅行etc.
〇サービスは
情報を実践生活につなげる業務。番組案内冊子テキストツアー案内、メーカー・商品の仲介etc.
〇広告は
50代からの体や暮らしとの関わりを提案する。住宅、車、家具インテリア、衣料、服飾、靴、化粧品・薬粧品、運動、用具、メガネ、映画演劇、食品、旅行etc.
同年代の視点でつくった番組がほしい。
「昔、ニュース映画ってあったでしょ。ニュース映画館もあって。あのニュースってナレーションだけだったのに、楽しかった気がしてきたのだけれど…」という発言にニュース番組が、報道内容の厚みよりキャスターの個性重視になって以来の変化が話題になりました。
ニュースの時間の構成もワンパターン化しているし、動く映像を流し続けるニュースがあってもいいのではないかと、ニュース映画をなつかしがった一幕でした。いっそのこと、50代の視点で、社会、政治、経済を見たらどんなニュース番組ができるのでしょうか。
また、生活文化や生活術を取り上げる番組にも、年代の視点は、テーマをより具体的にするという意見が強く出ています。
例えば、生活の風俗習慣や行事を知りたいという気持ちには、生き方や死に方にかかわる関心が入ってきます。
「日本各地のお葬式、お墓の守り方が知りたい」「最近話題の散骨、合同供養の実態が知りたい」「ケア付きマンションで自分流を全うせる所があるのか、全貌を知りたい」と盛り上がりました。40代までは、誰も「思いもかけなかったテーマ」だそうです。
こんな番組はいかが?
◇いまさら人に聞けないことがある。 「包丁の研ぎ方、イワシの手開き知りません」「お浸しやお味噌汁のおいしい作り方知らない人も案外いるはず。山菜の処理も出来ない、伊勢エビいただいて、どうしたらいいか迷ったこともあります」等々。50代にも、苦手はいろいろです。でも、いまさら聞けません。
主婦歴を尊重して、その名も“男性たちのお料理腕磨き編”を表看板にしましょうか。料理の基礎講座です。
◇今を元気でキレイに過ごすために知りたいことがある。
体調、気持ち、みためのキレイ。どれが低調でもバランスが悪くなる50代です。それこそ50カラット会議で話し続けてきたテーマを取り上げて、どうすればいいかという暮らし方術として展開したいものです。
ストレス、体の休ませ方、食卓コミュニケーション、肌や髪のキレイづくり、体の動かし方やスポーツの取り入れ方、50代からのバランス美食学、脳の元気づくり、親の老いの受け止め方などなど。「お化粧1つでも、50代のお化粧法があると思う。メイク用品の使い方も知りたい。眉毛が薄くなったら入れ墨って?とか、シミをとるレーザー治療ってどんなのとか、目で確かめたいこと、いっぱいです!」
◇人生の最後をもめないために知りたいことがある
「介護施設、ケア付きマンション、グループホームの実態を、次々に見せてくれる情報番組が必要だと思う。1週間の生活を見せてもらって、疑似体験したい」「お葬式って、きちんと考えておきたい。最近無宗教のお別れ会も多いけれど、自分の最後だから、決めておきたい。親族とのおつきあいも希薄になっていく時代だから、全国各地の葬儀の風習を見て、儀式の意味を問う番組はいかがかしら」。
「お葬式って、ほんとに難しい! 葬儀屋さんに任せても、お花って好きなものに出来るの?」「お経の代わりに好きな曲っていうのもあり?」「うちでは弟は外国暮らし。あとはよろしくって言われてる。どうすりゃいいのよ!」「実家のお墓に入るのっていいのかな。墓石の名前と違う人が入っちゃうのよ」「私の母は、実家のお墓に入りました。友だちに、今から実家のお寺のお坊さんに頼んでるという人がいるし、不可能ではないはず」と、不安が一気に吹き出しました。
「そういえば、散骨って、何がどこまで許されているの?」「戒名1つでも、考え方はいろいろですよ。母は大姉をつけなきゃ化けて出るなんて言うんですよ」「うちでは、相模湾でいいなんて言ってる」「お墓も、いつまで残してもねぇ」と、人生の最後の始末の付け方には、決まらないことが多いようです。
それもこれも、情報不足が原因ではないでしょうか。
50カラットチャンネルは、50代からの自分を考えるためのテレビ。自分たちの暮らしを爽やかに続けるための情報源なのだから、包丁の研ぎ方から死に方まで、すっきり納得するためのヒント満載がよさそうです。
この会議で話されたこと
テレビが暮らしの楽しみのひとつだった世代。でも50代になると、見たい番組が少ないと感じることも増えてきました。
チャンネルは増えているのに、自分たちの世代はどこか置いてけぼり。感動したり、暮らしに役立ったり、その場にいるような臨場感を味わったり。40代までは思いもしなかったテーマにも興味が広がります。
だからこそ、同世代の視点で、自分たちが本当に見たいと思える番組をつくってほしい。そんなお話でした。
心に残った言葉
「同年代の視点でつくった番組がほしい!」
あなたはどう思いますか?
・見たい番組の好みは、若い頃と変わりましたか?
・今、どんな番組があったら見てみたいですか?
・テレビにまつわる思い出はありますか?
今の私たちから見てみると

の会議に参加されていた当時の50代の方々が見ていた番組は、私たちには馴染みのないものもありますが、時代劇やアニメは夕方の再放送でよく見ていました。「大岡越前」などは今でも放送されていて、見るとなぜか懐かしい気持ちになります。
一方、ワールドカップにみんなが夢中になる姿は、今も昔も変わらないですね。やっぱりスポーツってすごい。昔はテレビの前に集まって応援していましたが、今ではスマホやタブレットで、一人でもどこでも観戦できます。それでも、パブリックビューイングで大勢が一緒に盛り上がっているのを見ると、「応援するなら、やっぱりみんなで見たほうが楽しいのかな」と思います。そこは昔と変わっていなくて、ちょっと安心します。ベッカム、懐かしいですね(笑)。
Eテレも、昔と比べるとずいぶん変わりました。子どもの頃に見て、大人になって子どもと一緒に見て、今でも好きな番組があります。世代を超えて楽しめるテレビの力は、やっぱりすごいなと思います。
それにしても、当時の50カラット会議のみなさんはポジティブです。「自分たちが見たい番組がない」だけで終わらず、「だったら、こんな番組があったらいい」「こんなチャンネルがほしい」と考えているのですから。
そして20年以上経った今を見てみると、専門チャンネルだけでなく、YouTubeや動画配信サービスなど、自分の興味に合ったものを選んで見る時代になりました。ある意味、当時みなさんが思い描いていた「自分たちのためのチャンネル」は、形を変えて実現しているのかもしれません。
「こんなものがあったらいいな」と考えることは、未来の始まりなのかもしれない。
テレビ愛にあふれた世代の一人として、これからテレビがどんなふうに進化していくのかも楽しみにしています。