50カラット会議

30号 50代からの野菜生活

2002年12月 発行所 「50カラット会議」

50カラット会議レポート 

30号

50代からの野菜生活

 

「生活の忙しさと野菜料理のレパートリーは反比例する」と言われてみるといかがですか?
50代になって、食卓に野菜料理が目立つようになったのは、なにも嗜好が変わったからだけではないようです。
ゆっくりした食事時間を過ごすようになったり、野菜の味や香りにひかれて手間暇かかる料理を工夫するおもしろさに目覚めたことで、食卓に野菜料理が増えているといいます。最近は、野菜も、世界中から新しい顔が登場しますし、伝統野菜も復活して野菜売り場は、彩りも一層華やかになりました。
その上、調味料も多種多彩で、野菜料理の食べ方を広げる手助けをしてくれます。
「子育て中は、生野菜サラダ時代だった」と振り返る方々の、新や最生活をお届けします。

 

蛇の道はヘビに聞くシリーズ㉗

野菜のことならこの人とお集まりいただいたのは、5人の方々です。
数ある中で初めての著書が「高城順子の果物と野菜」だった料理研究家、地場の野菜が楽しめる週末生活を確保している管理栄養士の竹内冨貴子さん、薬膳での野菜はバランス役という植山美穂さん、季節感を体で感じられるのが野菜料理と静かに語る檀晴子さん、忙しいときは外食中心で野菜不足だったと振り返る美容家の仁くすのきさんです。

 

目次

 

1. 50代は野菜生活全盛期。ゆっくり過ごす食卓には、野菜料理があれこれある。

2. 野菜の食べ方が変わりました。野菜は、食生活だけでなく、心も豊かにしてくれます。

3. 今日不足したから明日不調になるわけではないけれど、野菜パワーは、10年後の体調を支えます。

4. ジュースに「野菜の力」を求めるとき。
男性たちは野菜不足感を埋めようとする。女性たちは体にいいことの「プラス1」を期待する。

 

1.50代は、野菜生活全盛期。ゆっくり過ごす食卓には、野菜料理があれこれ並びます。

時間に追われていた頃は、野菜が取れなかった。50代になって戻ってきた「ていねいに暮らす」生活に、野菜料理は増えてきたと思う。食事を「五感で楽しむ」ようになってきました。

〇舌が敏感になった。野菜の質がわかるようになりました。ゆっくり食べないと、野菜の味や香り、食感は、わかりにくいと思う。

〇生の冷たさより、暖かく料理したものが、体に気持ちいい。周囲のペースにはめずに、自分のリズムで暮らし始めた。時間は、自由裁量。

〇自然のリズムと合わせて暮らすのは、体にも無理がないと実感する。春は芽、夏は葉、秋は実、冬は根の野菜で、体のバランスは保たれると思う。

野菜がいろいろあると安心します

スーパーの売り場では、新顔の野菜に出会ったり、昔懐かしい伝統野菜が並んだりして、つい手を出してみるという人も多いようです。
料理研究家・高城順子さんの「マイブーム」は、きのこ。
えりんぎが出た手の頃は、かなりあれこれの料理に使って楽しまれたそうです。秋たけなわには、紅葉前線ならぬ「きのこ前線」があるかのように、全国津々浦々のきのこが楽しめたといいます。忙しい生活や外食の多い生活では、野菜料理の選択は、優先順位からするとどうしても舌のほう、後の方になっています。けれど、夜は家で寛いで食べたい50代は、主菜やお酒の合いの手になったりはし安めになる野菜料理を大切にしています。
野菜料理があれこれ並ぶと、それだけで心まで安らぐというのは、大げさではありません。
「子供の頃に親が作ってくれた味で思い出すのは、野菜の煮物。最近は家での食事が増えましたから作ります」とにっこりするのは、美容家の仁くすのきさん。「そういえば、この頃、ドレッシングやマヨネーズの登場がめっきり減りました」という発言に、一同うなづく場面もあって、50代の野菜料理は様変わりです。

 野菜の色、香り、形、種類。楽しみは尽きない。

□ 忙しかったあの頃は、冷凍野菜も強い味方でした。30年化粧品会社で大忙しを続けてきた頃を、仁さんはこう振り返ります。
「40代が一番ひどかったかな。今思うと、食生活は最悪でした。外食が多かったし、野菜は、食べないより食べた方がという取り方だったので、冷凍野菜も使いました。その時は、それも味方でしたね。けれど、52才でフリーになって生活が変わりました。3~4日予定が空くなと分かると、家での食事を楽しみたくて、食材いろいろ買いに行きます。お野菜も沢山買います。以前は、買ったって、いつ食べられるか分からない生活でしたけれど、今は、ゆっくり食べられる食事時間がありますから。今、とても健康的な暮らしのような気がします」。

□ 管理栄養士・竹内冨貴子さんの家は、夕食に野菜料理4品がつきます。
外食が続くと、とりあえず帰って野菜を食べたいねということになりますという竹内さんです。結婚以来20年余、食卓には、いつも野菜料理がいろいろ並んできました。「買い物に行くと、持つのが大変な位、買いますね。基本的には、生で食べられる野菜よりも、青菜とか緑黄色野菜を買っているかな。土日は、主人も買い物に付き合うので例え主人がひとりで選んでも、同じようなものを買ってきてくれるでしょうね。うちのレベルだと、ひとり1日400~500g食べるかな」。メニューは、その日に使ってしまった方がいいものを優先的に、煮物、おひたし、酢の物と、味と口当たりの違うものを作っていくのだそうです。地の野菜がうれしい御殿場での週末生活は、旬の野菜をどう食べるかが工夫のしどころなのだとか。なにしろ、旬って、種類は決まりきっていますから。

□ 手間をかけなくても、食べ方はいろいろあります。
けれど、50代になったからといって、みんな食事に熱心になるわけではありません。「出してあげれば、みんな野菜料理って好き。けれど、作るのが面倒とか、苦手な人はいるの。そういう人は、トマトまるかじりでもいいし、ほうれん草を茹でただけでもいいということにしないと…」と、竹内さん。檀晴子さんは、「作ってあげると、若い人たちも喜んで手をだしますよ。若いからって、お肉ばかりが好きなわけじゃないから、食べさせてあげたいですね。ふだんから食べていれば、野菜を食べる機会が減ると、体が要求するということがあると思いますけれど、ふだん食べていないと、体が不足感を持たなくなる怖さがありますね」と、野菜料理がある食卓での交流も大切にしています。野菜料理は、手間がかかるといっても、どれもコトコト煮るばかりではなく、パッとできるものも多いのです。根菜類はともかく、葉ものなら、熱湯にくぐらせる位の時間で茹でられますし、あとは、調味料や香辛料をいろいろ組合わせて、都度楽しめばいいのです。
登場が減ったマヨネーズも、おしょうゆと下ろしショウガを合わせたり、柚の皮をすりおろして加えると、青菜のあえ物の感動を変えてくれます。お試しください。

2.野菜の食べ方が変わってきた。野菜は、食生活だけでなく、心も豊かにしてくれます。

健康意識の高まりで、野菜に関する知識も深まりました。 「上質な野菜」へのニーズも高まりました。

〇野菜の食べ方、自由自在に広げます。新しい家庭料理には、野菜の彩りを生かすものがいっぱい。伝統料理にも野菜たっぷりの肉や魚貝料理がいっぱいある。

〇「その土地の旬」の生命力に注目します。地場の野菜には、鮮度がある。生まれのいい野菜には、香りがある。旬の野菜には、食べると生命をもらう気がする。

〇薬膳「穀菜果畜」の考え方に注目します。穀養、菜充、果助、畜益の順で食べていく位置づけも、野菜が調整役という役目も納得する。

信頼のルート、求め始めました。

週末に田舎暮らしをする人も、都会の中で過ごす人も、季節の野菜がもつ野趣に出会うと、「いのちをもらう気がする」という表現をします。 形ばかり整った美しい野菜に慣れてきた体に、自由に育ったかのような無人スタンドの野菜が頼もしく感じられるのかもしれません。 誰よりも早く季節を先取りするおもしろさは、ファッションでも散々味わいましたが、食材でも同じようなことをしてきた時期が長くありました。
それが、昨今、その季節のものを口にすることが、体のリズムにも合うようだと思うようになりました。道を歩いていても、木々の変わり身に驚いたり、道端の小さな花を見つけて、自然の移ろいと共にある穏やかさにもひかれるようになりましたが、これぞ50代からの暮らしなのでしょうか。
畑に隣接した場所での生活があれば、農家の無人スタンドの野菜を楽しみます。週末のドライブは、農協などの直売所をのぞくのを楽しみにする人もいます。 届くのは2週間先なので、届いた時には何を頼んだのか忘れちゃって…と笑いながらも生活クラブを利用する人もいます。「生まれのいい野菜は、美味しいからね」が、共通の気持ちです。

「旬」こそ味わいです。

□ 生まれのいい野菜は、茹でただけでおいしい。
「葉っぱが5種類あったら、同じように茹でて、おしょうゆかけるだけのおひたしでも、全部味が違いますね」と、言い切るのは檀晴子さんです。
檀さんの家では、いろいろなところから手に入れた野菜があふれて、健康のためというより、野菜を食べてしまわなくちゃと大忙し。
ちょっと自転車を走らせれば、無人スタンドがあります。その農家は、農薬をあまり使わずに、土から育てているそうで、檀さんのご主人もすっかりファン。「どうする?」というくらい山ほど買って来てしまうそうです。その上、生活クラブ経由、こだわり野菜の通信販売、メールも利用して、キッチンは野
菜で溢れていますと笑います。

□ 野菜の個性と付合い始めました。
野菜の味が香りと一体だと感じるようになったのも、野菜の持つえぐみやほろ苦さが美味しいと感じるようになったのも、年を重ねてからのような気がします。 生野菜にドレッシングやマヨネーズをかけて食べていた間は、調味料のバリエーションが料理のバリエーションでもありました。けれど、野菜の青臭さを残す食べ方を工夫するようになっています。いくら美味しいとはいえ、さすがに「塩だけ」ではつまりませんから、かぼすやすだちを絞ったり、ポン酢をかけたりします。浅漬け風にと思えば、好きな塩で軽くもんで、ハーブと一緒に冷蔵庫で冷やします。サラダ風というより、あえ物感覚の一品が増えてきたのでしょうか。

□ 薬膳では、香りのものは、気のめぐりをよくするといいます。
薬膳料理のアドバイザーをしている植山美穂さんによれば、香りのものには、気持ちをリフレッシュしたり、リラックスさせたりという働きがあるそうです。 植山さん自身は、畑で野菜づくりも楽しんでいらっしゃるのですが、土からとったばかりの野菜には、買ったものにはない香りがあると言います。
「別に、体にいいから食べているというわけではなくて、美味しいから食べたくなるのですが、香りのある野菜は、触っていても、食べていても気持ちいいですよね。今は大根。美味しいですよ」。

□ 自然がつくった「旬の野菜」、人間の体もその時期それを求めているのね。
「夏は、バクバク生野菜食べます。春から夏にかけての葉っぱや成りものは、瑞々しくて美味しいですね。馬になったみたいに食べますよ。それが、今ごろの季節になると、不思議と根のものを食べたくなっている。畑をやってらっしゃると多分実感なさるのだろうけれど、無人スタンドの野菜も、その時期になると、目にも美味しそうと思うものが並ぶのですものね。自然なものは美味しいんです」と、檀さん。寒くなったら「野菜は根菜で煮物」。これ、体を温めてくれる自然からの恵みです。季節の魚貝を少し、旨味だしに加えてどうぞ。

3.今日不足したから明日不調になるわけではないけれど、野菜パワーは、10年後の体調を支えます。

専門的にいうと、野菜は食品因子の宝庫です。

病気から体を守る効能を持つ成分(食品因子)をたっぷり含むのが、「野菜」です。 食品因子は、植物性食品に含まれる色素、香り、アク等の成分。代表的なのは、ポリフェノール、カロチノイドなど。

〇外食でも、野菜料理は選択順位も下の方。
忙しい人には野菜料理が何よりのご馳走です。肉が大好きな若い人たちも、野菜料理は大好き。目の前にあれば、喜んで手をだすはず。食べさせてあげたいですね。

〇一般論としては、野菜不足は生活習慣病とか肥満になりやすい体をつくると思う。                                  食べないと明日肌がボロボロということはないけれど、野菜は体調の調整役だから、食べない体は無法地帯というべき状態です。

〇「肉食派」で長寿な方は消化器が丈夫なのね。                                                   肉を食べてはいけないということはありません。ただ、普通は、野菜料理の旨味程度に蛋白源で十分です。

ヨーロッパでは、お米は野菜の分野です。

食品成分から厳密にいえば、お米、いも類、きのこ類も「野菜」という分類にはならないとのことだけれど、一般的に家庭では、お芋もきのこも「野菜」と
呼んではばかりません。ヨーロッパではお米も野菜と聞けば、そうだなぁと納得もします。けれど、野菜を食べた方がいいという時は、緑黄色野菜をしっかり食べるという気持ちになっています。 「50代以上の世代は、しっかり食べてきた習慣があるから大丈夫」と管理栄養士の竹内冨貴子さんは、50代の野菜摂取量には安心を寄せています。子供の頃から、食卓には、季節野菜がおひたし、あえもの、煮物、天ぷらなどになって並んでいた世代です。
「だから、野菜を食べない日が続くと、体が自然に要求してくれます。けれど、野菜料理をいろいろ並べる習慣のない食生活を続けた人たちは、こうした不足感を知らないで過ごしてしまう危険があるのね」と、むしろ後に続く年代の人たちを心配しています。

 野菜たっぷりの生活には、安心感が漂います。

□ 野菜っ食いは、エネルギーがコントロールしやすい。
お肉たっぷり、野菜は付け合わせ程度という食事をすると、甘いデザートが欲しくなります。ところが、野菜料理をいろいろ並べた食事の後は、わりと違う味が食べたいという気になりません。その分エネルギーがコントロールしやすいというメリットもあります。 野菜は、種類や調理法によって、多種多彩な味と食感を与えてくれるという点で、他の食材にはない満足感を秘めているのです。

□ 薬膳の「穀菜果畜」って、食べる量の順番でもあるのです。
家庭薬膳料理のアドバイザー・植山美穂さんによれば、「菜の野菜は、体を補充する大切なもの。体のバランスをつくるに欠かせないのです」と、強調します。 「穀(穀物)は、体を養うもので、穀養といわれます。菜は菜充、穀物の栄養を補充する役目です。そして果は果助。畜は、肉とか魚、卵、牛乳等の動物性食品ですが畜益と呼んでいます。体に有益だということです。でも、食べる量は、動物性のものは一番少なくていい。穀菜果畜の順を勧めています」。 また、薬膳では、生命力の強いものを食べると、自分も元気になるという考え方をします。「ポリフェノールがどうとかではなくて、野菜の力という言い方をします。同じ野菜でも、生命力の強い弱いはありますが、旬の野菜は生命力そのものです。それと、正に発芽する状態の時の野菜は、生命力が強い。
種を蒔けば芽が出てくるような種子類は、生命力が強いのですが、年をとったら種子類を食べろというのも、そんな力をもらうということでしょうか。それから、野菜は丸ごと食べたい。生命力を丸ごといただくということなんです。ニンジンも出立ての葉っぱは柔らかくて美味しいですよ。根っこだけよりは、バランスがいいはずという考え方をしています」。

□ 野菜のアクは、おとなの味。でも強すぎると、じんましんのもと。
料理研究家の高城順子さんは、「薬膳では、みんな節句で区切っていますね。私は、お彼岸以降のなすは食べてはいけないと言われています。私の体質には、アクが強過ぎてしまうというのです」と話してくださいました。一方、檀晴子さんは、「私は平気なので、秋なすの小さいのを山のように食べました。
そのアクが美味しくてね」とのことでした。このアクは、食べて舌が変になるくらいなら抜いた方が美味しいのですが、ほろ苦さや香りと感じるくらいなら、むしろ風味です。ただ、檀さんも、「ずいぶん昔ですが、野生のアスパラガスを沢山食べて、息子と一緒に蕁麻疹になっちゃった」体験を持っています。もっとも、竹内冨貴子さんがご指摘のように、今どきの野菜は、昔のようなアクがないので、その心配も少なくなりました。
それに、料理では、色をきれいに仕上げるために、よくアク抜きをします。けれど、春の山菜や芽の野菜は、アクが風味。ほろ苦さがたまらないと春を心待ちの方も多いのではないでしょうか。

4.ジュースに「野菜の力」を求めるとき。 男性たちは、野菜不足感を埋めようとする。
女性たちは、体にいいことの「プラス1」を期待する。

期待するもの

ゆっくりていねいな食事を楽しむ人たちにとって、野菜は、やっぱり五感を使って食べる 野菜料理 が一番。

野菜ジュースには体にいいものをとる「+1効果」を期待している

果汁は野菜不足でのVC補給用

食事に時間と手間がかけられない生活では、野菜補給には「ジュース」が便利。男性層にこの傾向が強い

「野菜ジュース」をおしゃれに飲みたい。

コーヒー、紅茶より「野菜ジュース」という気持ちには、沢山の期待が込められていました。肌をキレイにしてくれそう。目の疲れに効きそう。便秘がちなお腹を調整してくれる。血をキレイにしてくれる。消化を助けてくれる。ボケ予防にも効くらしい。刺激物じゃない飲み物。甘くないビタミン飲料。低エネルギー飲料などなど。つまり、女性たちは、食事での野菜不足を補うという意識より、体によさそうと、「野菜ジュース」を選んでいます。
となると、もっと嗜好的な野菜ジュースがあってもいい、おしゃれな飲み物としてあってもいいという気がします。レモンを絞って爽やかさを際立たせる飲み方があるけれど、ハーブの香りを足してみる、体を温めるお酒をたらしてみるのも、飲む場面が広がりそうです。一方、不規則な食事や野菜の少ない食事を余儀なくされている大忙しの人たちにエネルギー源の穀類をプラスした野菜飲料もよろこばれそう。ミネラルや食物繊維たっぷりの大麦、玄米等とのブレンドは?などと着想は広がりました。

 「野菜ジュース」は結構えらい。

□ 7~8種類の野菜が、一度にとれる!
「息子は、食事をする間ももったいない位、没頭することがあると、カロリーメイトと野菜ジュースの生活だったそうです。そんな人たちには、栄養のバランスを自分で整えようとするとき、便利だったのでしょうね」とおっしゃるのは、檀さんです。ただ、ご本人は、「いっとき、ジューサーで何でもジュースということが流行しましたけれど、以後は野菜をジュースにはしません」とのことでした。けれど、高城順子さんは、「野菜ジュースは市販品」を利用しています。「以前は、塩分が強かったから飲まなかったけれど、無塩が出てからは、大いに利用しています。例えば、朝きちんとトマト切ったり、きゅうり切ったりして、サラダを作ればいいけれど、時間がないことは多いですからね。変な言い方すれば、噛む時間もいらなくて、野菜がとれるってわけですもの」というのです。そんな日って、誰にもありそうです。

□ 「まずーい!」ではなく、「おいしい!」と飲みたい。
「野菜100%の味」だけに、その真っ正直さをそのまま受け止めています。野菜不足生活を補うという意識で飲むなら、この真っ正直さは価値があります。けれど、嗜好的に楽しむこともありますから、美味しく飲む工夫、飲み方へのヒントもあるとよさそうです。正直が取り柄の「野菜ジュース」ですが、「果汁入り野菜ジュース」の人気を考えると、美味しさづくりの幅は、まだ広がりそうという意見です。

□ 野菜の価値を「ジュース」にするなら。
肌に効く、目に効く、代謝をアップする、血をキレイにする、免疫力を上げる、抗酸化作用を与える等、体への効果も、野菜ジュースの価値。そんな野菜効果を前面に出した「ジュース」があったら、どうでしょうか。また、体に効くだけでなく、心の安定や癒しを求めて飲むジュースは、できないでしょうか。たとえば、ハーブ入り。香りのよいスピリッツ入り。 体にいい飲み物を気持ちよく飲みたいときのジュースになりそうです。

□ 野菜にこだわった野菜ジュース、求めます。
野菜へのこだわりは、「生まれ」「旬」。そんなこだわりを野菜ジュースにも求めると、こうなります。「野菜を育てた人の顔、畑の様子が分かる野菜ジュースって、どう? ワインのように、その年の日照時間や気候次第というのも、楽しみになりそう」という意見。 「春のジュースは、芽の香り。夏のジュースは、葉の繊維。秋のジュースは、実、種子のミネラル、冬のジュースは、根菜まるごと」という意見。それから、やっぱり「マイジュース」。求める成分強化ジュースです。老化やがん予防に有効なカロチノイド、動脈硬化を予防する植物の香りや辛味成分の含硫化物、テンペン類、それに免疫力をアップさせるといわれるきのこに含まれるβ-グルカンなどの強化ジュースです。

 

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